日経新聞夕刊コラム第23回

日経新聞夕刊コラム第21回「鷹の目と象の時間」が載りました。
「鷹の目と蟻の目」、あるいは「鳥の目と虫の目」は皆さんご存じですよね。視野の広さです。拙著『明るい公務員講座 仕事の達人編』でも、わかりやすい挿絵を描いてもらいました(第3章扉)。

長期的な視野と短期的な視野を、どのような比喩で例えるか。なかなか良い言葉が見つかりません。そこでお借りしたのが、本川達雄著『ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学』 (中公新書、1992年)です。
初めてこの本を読んだ時は、驚きました。へ~、そうなっているんだと。もっとも、人間はこの算式に、ぴったりとは当てはまらないようですが。

このコラムにも書きましたが、鼠も象もお互いに、自分以外の「時間の進み方」は知らないのでしょうね。人間だけが、このように他の生物の「時間」を計測して、比較することができます。
もっとも、私たち個人個人は、自分の「時間」でしか物事を考えられないことが多いのです。だから、今回のようなコラムが成り立つのですが。
少し違いますが、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という金言があります。先達の経験と智恵を、どのように活用するか。ここに、できる人とできない人の差が出ます。