8月19日の肝冷斎雑記「姑少待之(袁氏世範)」の冒頭、挿絵の横に「カエルめ、天の棄てるところとなって、かんぴんたんになるぜ。こんな暑い日に出勤すると」あります。
「かんぴんたん」って、わかりますか。私は知りませんでした。
インターネットで調べると、「三重県の方言で、干からびた状態を表す言葉です。特に、カエルやミミズなどが車に轢かれてぺちゃんこになり、さらに乾燥して干からびてしまった様子を指すことが多いです」とのこと。あの状態ですね。
肝冷斎は、三重県出身か関係があるようです。
8月19日の肝冷斎雑記「姑少待之(袁氏世範)」の冒頭、挿絵の横に「カエルめ、天の棄てるところとなって、かんぴんたんになるぜ。こんな暑い日に出勤すると」あります。
「かんぴんたん」って、わかりますか。私は知りませんでした。
インターネットで調べると、「三重県の方言で、干からびた状態を表す言葉です。特に、カエルやミミズなどが車に轢かれてぺちゃんこになり、さらに乾燥して干からびてしまった様子を指すことが多いです」とのこと。あの状態ですね。
肝冷斎は、三重県出身か関係があるようです。
8月6日の日経新聞経済教室「参院選後の政権の課題」は、待鳥聡史・京都大学教授の「政治の安定回復が急務に」でした。
・・・2024年10月の衆議院選挙での議席減で、連立与党は衆院で過半数を割り込み少数与党政権となった・・・
・・・25年度予算が衆参両院での修正を経て24年度内に成立するなど、一見するとこの路線は一定の成果があったように思われる。しかしその修正は維新の支持を得るための教育無償化や、立憲民主が主張した高額療養費負担引き上げの凍結受け入れなど、もっぱら与党が一部野党の政策を受け入れ財政規律を無視することで実現したものであった。
少数与党政権の下では国会が「熟議の場」になるという楽観論もあった。だが実際に行われたのは、長期展望に基づく良き公共政策のための包括的で闊達な議論でも、理詰めの政策論でもなく、財源も効果も曖昧な支出拡大だったと評価せざるを得ない。
参院でも少数与党になれば、この傾向はいっそう強まるであろう・・・
このような識者の論考を、政治家は読んでいるのでしょうか。ほとんどの経済学者は、財源を考えない消費税減税を批判しています。学者たちも、無力を感じているでしょう。
そして、このようなバラマキ合戦の結果は、誰が責任を取るのでしょうか。
「少し古本を処分」の続きです。
本を分別する際に表紙を見ると、「こんな本も読んだんだ」「見つからなかった本が、こんなところにあったんだ」という本が見つかります。なるべく考えないようにするのですが、思い出がわいてきます。その思いを断ち切り、どんどん捨てます。気になる本は、悩まずにひとまず棚に戻しました。知的作業でなく肉体労働にすることが、コツですね。
政治や経済の時事評論もの、官僚ものなどが、たくさん出てきました。これらは誰も読まないでしょうから、悩まずに捨てることができました。その時々には、時代を理解するために読んだのですが、それら多くはすぐに時代遅れになっています。「過去と同時代を分析できても、未来は読めない」と、あらためて思います。
寄稿した雑誌や私が取り上げられた雑誌なども、思い切って捨てました。古い写真や近鉄バッファローズの会員証などが、紙袋に入って出てきました。これはどうしますかね。
一番古いのは、たぶん『倭の五王』(1968年、岩波新書)です。高校時代に、今はない奈良市の駸々堂(餅飯殿通りが三条通にぶつかるところ)で買いました。大学時代に古本で買った専門書にはもっと古いのもありますが、それは除いて。
若い頃は、買った日と読み終えた日を、本の奥付に書き込んでいました。それを見て驚くのは、新書は1日か数日のうちに読み終えています。気力と体力があったのですね。また、集中できる時間もあったということです。知らないことばかりで、いろんな本を読む度に、知的興奮を感じていました。
これで、何センチ床が上がったかな(苦笑)。
ある人から、「空いた棚は、すぐに埋まってしまうのでは」と質問が来ました。まずは床に積み上がった本を、棚に並べたいのです。で、すぐに埋まります。肝冷斎は「すぐに元の木阿弥」になると笑っています。
「どれくらいお金をつぎ込んだのですか」との質問も。かなりの金額ですが、見当もつきません。昔は安かったですよね。もっとも物価や収入も低かったです。でも、1冊2千円として、1000冊で2百万円です。使った飲み代に比べれば、安いものですね。
若いときはお金がなくて、好きなだけ本を買えませんでした。だからこそ、買った本はしっかり読みました。収入が増えて(原稿料が入って)本が買えるようになってから、買ったのに読み終えてない本が増えました。
「これで、全体の何割くらい整理できたのですか」という質問も。目分量で1割でしょうか。それを考えると、嫌になります。
8月3日の日経新聞に「ブータン、公務員が海外流出 学校・病院・企業の働き手不足が深刻に」が載っていました(ウエッブ版では表題が異なります)。
・・・ツェリン・ヤンキさんが現在のブータン産業・商業・雇用省にプログラム担当職員として入省した2022年、同省には新たな業務が次々と積み上がっていった。
その前年に始まった政府全体のリストラ計画で、多くの幹部職員が退職した。その後、オーストラリアが新型コロナウイルス禍後に国境を再開したのに伴い、単純労働でも自国より高い給与が期待できるとして、さらに多くの職員が退職した。ヤンキさんの上司も、そのまた上司も町を去っていった・・・
ブータンでは2022年~24年に、2万人以上がよりよい教育や仕事を求めて海外に出て行ったそうです。その半数近くが公務員です。その結果、病院の待ち時間は長くなり、学校の生徒を指導するのは経験不足の教員です。企業の3分の1が人手不足に陥っています。
ある学校では1年間に、教師73人のうち28人がオーストラリアに移住し、全国の教師の3分の1が2021年から24年の間に移住しています。国立病院では専門医の定員167人に対して欠員が30.5%、看護師の定員871人に対して欠員が24.1%だそうです。
連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第231回「政府の役割の再定義ー遅過ぎる質問通告、多過ぎる質問主意書」が、発行されました。
首相や大臣が官僚をうまく使うために、官僚にやりがいを持たせる重要性を指摘しています。人事院の年次報告書や私の経験から、職場に関する官僚の不満とその対策について説明しています。
収入については、公務員は民間準拠ですから、企業の給与の平均です。しかし、官僚の多くは世間でいわれる難関校を卒業していて、同級生たちは日本を代表するような大企業などに就職しています。彼らは、企業の平均ではなく、もっと高い給与をもらっています。それと比較すれば、官僚の給与ははるかに低いのです。人事院も比較対象の企業を変更するようですが、まだまだでしょう。
そして、国会業務に起因する長時間労働は、改善されていません。通告の遅い国会質問については、誰がなぜ遅くなったのかを明らかにして欲しいです。
しかも、その国会答弁案と質問主意書作成の内容を見ると、そのような形を取る必要があるのか(通常の問い合わせで答えられるのではないか)、それが政策立案に役立っているのか(答弁が政策立案につながっているのか)、疑問になるものも多いのです。
このままでは、優秀な若者は官僚という職業を選ばないでしょう。