岡本全勝 のすべての投稿

新しい東北、ハードでなくソフトの支援

6月26日に復興推進委員会を開き、「新しい東北」の先導モデル事業(平成26年度新規分、プロジェクト事業)を、決めました。
子育てや高齢社会の分野では、次のような事業に取り組みます。
・高校生若者による地域ビジネス支援の仕組みづくり
・仮設住宅に居住する高齢者の認知症予防
・保育所を活用した生活不活発病防止食事受け取りシステムの構築事業
少子化や高齢化が進む被災地で、健康で生き生きと暮らしてもらえるようにする試みです。これは、今後全国のモデルになるでしょう。
また、産業や観光では、次のような事業があります。
・サメまち気仙沼の持続可能な漁業と高齢化社会のヘルスケア食開拓
・観光と水産を融合させた先進的事業モデルの構築
被災地の産業復興も、施設設備の復旧だけでは、戻りません。取引先が別の地域の業者に奪われている場合もあります。また、せっかくの農水産物も、付加価値を付けて売らないと、利益は少ないです。
インフラや住宅復旧の次に、このように産業復興や、健康と生活支援が大きな課題です。

嶋田・前釜石市副市長

7月1日の河北新報に、嶋田賢和・前釜石市副市長のインタビューが載っています。
発災直後の2011年4月から市役所に派遣され、その後、副市長も務めました。直後の大変な時期も大変だったでしょうが、その後落ち着いてからも、別の苦労があったと思います。ご苦労さまでした。

サラリーマンの出世術

朝日新聞6月27日オピニオン欄「あなたは生き残れるか」から。小宮一慶さん(経済コンサルタント)の発言。
・・私が就職した銀行も、競争が厳しい世界でした。スタートは一斉でも、少しずつ出世の階段を上る速度に差が生じてきます。その差に嫉妬し、何が何でも出世しようとする人も出てくる。
しかし、嫉妬深い人が出世を続けるのには、限界があります。猜疑心が強いため、周りの人の心が離れていくからです。生き残りのカギは、人生の指針になる価値観に支えられた「志」があるかにかかっています。それがあれば、嫉妬され、足を引っ張られても「くだらない」と平常心で乗り越えられます・・
・・志がない人は上司や取引先に見抜かれ、淘汰される可能性が高い。ただ、トップの座を争う局面では、志を持った者同士がぶつかりあう権力闘争に発展することが多い。ある上場企業では、新社長が就任直後に組織変更を断行。ライバルがいた所属部門を他部門に吸収させ、事実上の失脚に追い込みました。
権力を持てないと、志を実現する機会も失われます。水戸黄門も「天下の副将軍」でなければ悪代官に捕縛され、物語はそこで終わりでしょ。出世の階段で最後に待っているのは、権力の不条理劇であることをサラリーマンは忘れてはいけません・・
後の二人も、共通することをおっしゃっています。原文をお読みください。出世欲(権力欲)だけでは出世できず、正論だけでは出世できません。正義感に燃えている若者諸君、残念ですが、世の中はそうなっているのです。しかし、神様は見てくださっていると思います。

若者の自立援助ホーム

読売新聞7月1日夕刊に、「若者の自立援助ホーム。孤立させず、退去後が肝心」が載っていました。自立援助ホームは、その記事によれば、義務教育を終えた20歳未満の若者が、食事などの生活援助や就職の支援を受けたりしながら、自立を目指して共同生活をする場です。児童養護施設は18歳までに退所させられるので、その受け皿となっています。親が養育を拒否したり虐待を受けて、養護施設に入りますが、学校を終えると独り立ちが求められます。しかし、未成年の若者が家族無しで独り立ちすることは、極めて困難です。
この記事では、自立援助ホームで、社会経験を積んだり、さまざまな相談に乗ってくれること、そしてホームを出た後も相談に乗ることが重要だと指摘しています。この、自立援助ホームも、民間の努力で成り立っているようです。

専業主婦率2%の国

6月21日の日経新聞女性欄は、「専業主婦率2%の理由。スウェーデン、就労と育児先進国」でした。1971年に、課税制度が世帯単位から個人単位に変わりました。また、日本のような主婦に配慮した年金制度はなく、働かないと最低限の年金しかもらえません。ちなみに、日本の専業主婦率は38%です。
男性の育休取得率は、スウェーデンが90%、日本は2%です。子育てを支援する制度や国民の意識が、違うようです。