災害遺児の支援

2月17日の日経新聞「私見卓見」は、あしなが育英会職員八木俊介さんの「災害遺児のケア、社会全体で」でした。
・・・2011年の東日本大震災で親を失った遺児は2千人を超える。「お母さんは元気にしていますか。夢でいいからお母さんに会いたいです」「お父さんがいたらいまの自分はどうなっているのだろう」。震災10年を前につづった作文からも、子どもの心の傷が完全に癒えていないことがわかる・・・

あしなが育英会は、交通事故遺児の支援で有名ですが、震災孤児・遺児の支援もしてくださっています。
このホームページでも、紹介してきました。「レインボーハウス、震災遺児孤児の心のケア

東京のスーパーマーケット、福島応援

わが家の近くのスーパーマーケット「クイーンズ伊勢丹、新高円寺店」で、福島産品の販売企画が行われていました。「発見ふくしま」。この企画は東京電力が協力しています。

キョーコさんが、いろいろと買ってきました。「良い商品がたくさんあった」とのことで、私も行ってきました。
店内の一つの場所でなく、野菜、魚、肉、お菓子などそれぞれの棚で、福島産の食品が並んでいます。各棚を、福島産品が占拠しているのです。目立つ幟も、たくさん立ててあります。これは、目立ちますわ。
クイーンズ伊勢丹の各店舗で、4日間にわたってやってくださっているようです。ありがとうございます。

「福島環境再生100人の記憶」

環境省が「福島環境再生100人の記憶」という小冊子を発行します。内容と趣旨は、次の通り。
「この10年間、様々な立場で環境再生に関わった方や地域の復興に取り組まれてきた方など、計100名(組)のお話を収録しています。
福島に対して、事故直後の印象を有している方には復興に向けた様々な取組を知って“風評”の解消に役立て、事故の記憶が薄れてきている方には困難に直面された方々の記憶を共有することで“風化”の防止に役立てていただきたいと考えました。」

私も求めに応じて、寄稿しました。

高齢社員の活用

2月16日の日経新聞「働き方innovation」は、「多様性、生かせてますか(1)」「お節介おじさん・おばさん、職場救う」でした。
・・・人生100年時代、多くの企業が従業員の雇用期間を延長している。増え続けるシニアの力をどう生かすか。サントリーホールディングス(HD)は包容力のある人材を職場のメンターに任命した。人間関係や在宅勤務の孤独に悩む後輩を救う「おせっかいおじさん・おばさん」は、多様な世代が働く職場の1つの解となりそうだ・・・

記事では、63歳の社員が、支社で働く約100人に目配りし、入社1~2年目の若手とは定期的に面談すること、在宅勤務で孤独を感じる中高年社員にも電話やオンラインで勇気づけることが紹介されています。労使協議の場に正社員だけでなく契約社員や派遣社員が参加できるように改善策を提言したこともあります。この方は、入社以来30年営業でしたが、役職定年を迎え「TOO」(隣のおせっかいおじさん・おばさん)という職に就いたのだそうです。仕事の4割をTOOに充てるのだそうです。

この連載では、多様な人材の生かし方を取り上げるそうです。

連載「公共を創る」第71回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第71回「社会の課題の変化―暮らしやすい社会を作るために」が、発行されました。今回から、第4章「政府の役割再考」に入ります。

第1章「大震災の復興で考えたこと」では、町を復旧する過程で見えた、私たちの暮らしを支えている要素を説明しました。公共施設や公共サービスを復旧しただけでは、暮らしは成り立ちませんでした。
第2章「暮らしを支える社会の要素」では、暮らしを支えている要素を広く検討し、社会は公私二元論より官共業三元論で考える方が適切であること、施設や設備といったインフラだけでなく、社会関係資本や文化資本など、人のつながりや気風といった要素が重要であることを指摘しました。
第3章「転換期にある社会」では、日本は昭和後期に驚異的な経済成長を遂げたのに対し平成時代は停滞したこと、豊かで自由な社会を達成したけれど新たな不安が生まれていることを説明しました。豊かさと自由は、個人には、自己責任や孤立化といった問題を連れて来ました。社会では、格差拡大や社会参加の低下といった問題が生まれました。満足したことが停滞を生んでいることと、成熟社会に適合した生き方を模索していることを指摘しました。

第4章ではこれまでの議論を踏まえて、成熟社会で生まれている課題を、どのように解決するのかを議論します。暮らしやすい社会をつくるためには、何が必要か。この連載の結論部分です。
今回はまず、社会のリスクの変化を説明します。
かつて、月刊「地方財務」に「社会のリスクの変化と行政の役割」を連載しました(2010年10月号から2021年4月号)。それを基に、再度考えました。