2月11日の読売新聞は、大震災11か月として、支援を特集していました。これまでの支援の実績と、現在必要としている支援の種類です。支援はこれまで、全国や海外からも寄せられています。応急の段階を過ぎて、現在ではモノより、人や機能の支援が必要とされています。
応援したい人と、求めている地域の間を、どうつなぐか。これも、大きな課題です。
カテゴリー別アーカイブ: 災害復興
行政-災害復興
復興庁開庁
今日2月10日に、復興庁が開庁しました。設置法が成立して、約2か月で、開庁にこぎ着けました。職員の増員や職場面積の拡大から、文書規定などの規定の準備など。一つの役所を作るのですから、大変な作業が必要です。職員が残業をして、準備してくれました。
開庁日の準備もありました。今日、総理が掛けた看板の用意も、板をどの木にするか、どのような字体で誰に書いてもらうかとか。大臣の補職辞令交付から、副大臣の認証式、記者会見、幹部がそろっての会議など。段取りの設定も、難しいです。
総理は別途、記者会見もしておられます。
私は、「統括官」に就任しました。各府省には、局長級の職として「政策統括官」がおかれています。局長が、その分担事務(守備範囲)が硬く決まっているのに対し、政策統括官は分担事務が柔軟に変えることができる職です。復興庁の場合は、取り組むべき課題がどんどん変化するので、局より政策統括官のような組織がよいと考えました。そして、実行事務も多いので、「政策」を削除し「統括官」と簡単にしました。短い方が、呼びやすいですしね。その点では、復興庁も、「東日本大震災からの復興庁」とせず、短く簡単にしました。
私の、職名(肩書き)は変わりましたが、仕事の内容は変わりません。人事担当の職員が、「岡本次長の所掌事務は、参事官(課長)の所管に属さないことの処理です」と笑って、やっかいな仕事を押しつけてくれます(苦笑)。
復興特区制度や交付金の実施、津波被災地の復興支援は、各参事官や別の統括官、審議官が担当してくれています。私は「その他、所掌に属さないこと」が本務です。この職場では、次々と新しい課題が発生します。参事官の分担に収まらない課題も多いです。そこで、私の役割は、格好良く言えばサッカーのスイーパー(リベロ)、もっとわかりやすく言えば「何でも屋」です。
特区認定第1号
仮設住宅での医療提供
2月5日の日経新聞「魚の町から-石巻復興物語」に、仮設住宅でのお年寄りの診療の必要を指摘し、自ら診療に取り組むことになった長(「ちょう」というお名前です)医師が取り上げられていました。先生は、長野県佐久総合病院の小海診療所のお医者さんです。過疎の山間部で、訪問診療をしておられ、仮設住宅での「医療過疎」を指摘されたのです。
ありがとうございます。
建物を造るだけでは、暮らす環境にならないことが、良くわかります。
福島復興協議会
今日は、福島市で、復興大臣と知事との意見交換、その後に国と県との協議会でした。福島特別立法の概要と要綱案をお示しし、説明しました。
この法律は、原子力災害により深刻かつ多大な被害を受けた福島の復興及び再生のためのものです。要綱のうち、第1総則の目的、基本理念、国の責務、第2福島復興再生基本方針(最初の3ページ)だけでも読んでいただくと、意図を理解していただけると思います。
昨秋、県からの要望を受け、検討をしてきました。政府内や与党との調整がある程度進んだので、今日、要綱の形でお示ししました。市町村にも事前に意見を聞き、取り入れるべきことは、盛り込みました。なんと言っても、この法律や福島県の復興は、地元のために行うのですから、地元の意向を反映する必要があります。
このホームページでも書きましたが、政府関係者が福島に出かけて協議をすることが、象徴的です。また今日も、関係各省の幹部に参加をお願いし、大勢の職員が出席しました。環境省、経産省、文科省、農水省、総務省、厚労省、国交省・・。協議会は、毎回のように時間を延長して、議論をしています。今日も、約2時間かかりました。
新法を作るとしては比較的短期間で、大部な法案ができたと思います。協議会では複数の委員から、「遅いが、感謝する」との発言を頂きました。休みを返上し、睡眠時間を削って頑張ってくれた職員も、喜ぶと思います。
さらに与党調整などを進めて、早期に国会に提出します。