朝日新聞夕刊連載「白球の郷をたどって」、6月20日「ノックは最高の対話」から。
高校野球の名門、和歌山箕島高校の故・尾藤公監督と、石川星陵高校の山下智茂監督の、ノック練習が取り上げられています。両校は練習試合をしばしばやって、その前には、それぞれの監督が相手校に打つのだそうです。
「山下先生のノックは、ギリギリのところで捕らせて、選手をうまくする」。
「尾藤さんのノックは、ギリギリで捕れないところに打って、選手をうまくする」。
それぞれ相手校の選手たちの言葉です。選手を育てるには、これだけの技術と考え方が、必要なのですね。これに比べれば、私のような管理職は、部下を育てることについて、まだまだです。
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生き様-仕事の仕方
岡本統括官の休日をつぶす友の会
今日は外での会議続きで、また外出しようとしているところに、職員が説明に来ました。「ちょっといいですか」と。そして、「9日の日曜日に、出張です」と、会議の概要を説明し始めました。
私は説明をさえぎって、「ちょっと待て、今日は木曜日やで。この週末に、私が出張するのかい?」。職員、答えて曰く「はい」。
「あんたら、『岡本統括官の休日をつぶす友の会』の会員か。また、新しい会ができたな」と言ったら、ニコニコして「それは、いいですね。会長と幹事長をします」と、全く反省の色がありません。とんでもない職員です。K参事官とS企画官です。
先週、先々週と、2週続けて土日に出張でした。休日がないと、資料と仕事の整理ができず、次の仕事の段取りを考えられないのが痛いです。本屋にも行けないし・・
出張の後始末
先週末から、土日月曜と3日も職場を休んだので、今日火曜日に出勤すると、大変でした。急ぎの案件は、随時メールで報告や相談をしてもらっていたのですが。
まずメールです。先週金曜夜からのメールがたまっていて。早朝から、まず、急ぐものとそうでないものを仕分け。1日がかりで、60数通を処理。
決裁や相談に入ってくる職員を、次々と「撃退」。昼休みに「統括官の食事を邪魔する会で~す」と、ほがらかに入ってくる某副知事もいて・・。
3日間の出張でもらってきた「宿題」や気づいたことを、職員に指示したり、メモにまとめたり・・。今日一日では、片付きませんでした。トホホ・・。
残業を良しとする風潮
古い記事ですが、2月19日の日経新聞経済教室に、永瀬伸子・お茶の水女子大教授の「働き方を変える」が載っていました。ここで取り上げるのは、そこに載っているグラフです。
日本の妻と夫、アメリカの妻と夫の4つについて、退社時間の分布がグラフになっています。日本の妻、アメリカの妻と夫は、17時をピークに退社しています。日本の夫は、20時がピークです。、
わかりやすい数値です。でも、私を含め日本のサラリーマンは、どう弁明するのでしょうか。これで、日本のサラリーマンの生産性が高いなら、納得できます。でも、そんな話は聞きません。
特に、日本の官僚は、長時間残業で有名です。日本が発展途上国で、先進国に追いつくように、夜に日を継いでがんばった時代には、長時間労働は評価が高かったのでしょう。でも、今や、長時間残業は、成果=アウトプットが低い場合の言い訳に使われることが多いようです。「こんだけも、がんばったんですが・・」と。間違っていたら失礼。
「100個製品を作る」といった仕事なら、誰もが早く仕上げて、家に帰るでしょう。これは、残業を命令している上司が悪いのです。
実は、この調査には、触れられていない一面があります。アメリカの職員の出社時間は、早いのだそうです。日本でも、私の友人(民間企業幹部)は、朝7時過ぎには職場に出勤しています。そして、17時過ぎには退社しています。
日本の中央政府の官僚は、出勤時間の標準が9:30です(8:30と9:00と9:30の3分類になっています)。
私は、8:30出勤、17:15退庁にしてもらっています。18:00ごろに帰ろうとすると、不思議な顔をする人がいます(それでも、すでに45分も残業しています。もっとも、管理職に時間外勤務という概念はありませんが)。
進歩しない管理職、我が身を反省
22日のこのページの記事「愉快な職員たち」を読んだ、富山県庁の元部下からのメールです。
・・「決裁文書は、ひもかホッチキスで綴じろ」「30%のできでよいから、早く持ってこい」「こんな文章、誰が読んでもわからへん」「これじゃダメ。アウト」
富山県におられた頃とおんなじことを、日々言っておられるのだなあと、懐かしく思いました・・
私が富山県で勤務したのは、15年以上前のことです。15年経っても、進歩していないということですね(苦笑、反省)。