岡本全勝 のすべての投稿

ワープロソフトの困りもの

最近、気になることがあります。職員が作ってくれる書類についてです。いまやすべてワープロで打たれた、きれいな文書です。私が気になるのは、年月日に、ほとんど曜日が付いていることです。例えば、平成23年11月25日(金)というようにです。
今週の予定を並べる際には、曜日が付いていると便利です。ところが、公文書のなかで、発信日時などにまで付いています。
理由がわかりました。最近のワープロは「親切」で、自動的に曜日を付けてくれるのです。よけいな親切ですね。

全国避難者数

定例の全国避難者数調査が出ました。これまで、東北3県は仮設住宅について、戸数だけ把握でき、人数は把握できていませんでした。今回から、3県の協力を得て、人数を把握できるようになりました。
その結果、全国の避難者(自宅から離れている人)は、総数約33万人となりました。なお、避難所にいる人は、約780人です。

復興庁法案審議入り

今日、衆議院本会議で、総理出席による「復興庁法案」の審議がありました。質問の多くは、この内容で被災市町村の要望に応えることができるかでした。すなわち、出先である復興局で、ワンストップで処理がされるか。国の出先機関をたらい回しされないか。復興事業を強力に実施できるか。権限や人員規模はどうなるか、などです。
一方、復興特区法案は、衆議院復興特別委員会で審議が続いています。

復興庁法案の審議へ

国会では、復興特区法案の審議が進んでいますが、続いて、24日に衆議院本会議で復興庁法案が審議されます。
法案が国会で審議される場合には、本会議で総理が出席するもの(重要広範議案、あるいはそれ扱い。その後、委員会で審議)、本会議で大臣が出席するもの(その後、委員会で審議)、本会議を省略し委員会審議から始めるものの、3つの扱いがあります。特区法案は本会議もの、復興庁法案は総理出席ものになりました。
22日夕刻から夜にかけて、24日審議の総理と大臣への質問通告が出ました。職員と一緒に、夜遅くまで答弁資料作成にがんばりました。もっとも私は、職員が作ってくれた案に、目を通すだけですが。けっこうな数があるので、大変です。22日には間に合わず、23日夜に出る予定の、質問通告もあります(ここまで、23日の朝に記述)。
結局、質問通告が出たのは、23日夜の21時前でした。勤労感謝の日の夜に仕事をさせて、ごめん。国会班と関係班の諸君(ここは23日夜、正確には24日に入ってから記述)。
各紙の社説が、法案の早期成立を主張しています。読売新聞11月22日日経新聞11月22日

ヨーロッパ統合の試みと金融財政危機

11月12日の朝日新聞オピニオン欄での、ヨーロッパ金融財政危機の記事から。
ヨシュカ・フィッシャー、元ドイツ外務大臣
・・ユーロ圏は、世界的な金融危機の真ん中にいる。ユーロ圏は国家ではなく、もろい「構造物」でしかない。危機はそこを直撃している。ドルに次ぐ世界第2の通貨であるユーロだけが、国家をともなっていない。これこそが、国民と市場の信頼を無にし、国際金融システムを大惨事の瀬戸際に追い込んでいるのだ。
言い換えれば、現在の金融危機はユーロ圏の政治的危機の表れであり、欧州プロジェクトそのものに疑問を投げかけている・・

スティーブ・キング、イギリス大手金融グループのHSBCチーフエコノミスト
・・ユーロ圏はとても興味深い実験だ。国民国家の利益を尊重しながら、より大きな通貨圏を築き、国境をまたいだ資本の流れを最大限に活用する。これが生活水準の向上をもたらしたのは確かだ。ただ、通貨統合にともない国家主権は縮小するはずだが、ギリシャの混乱ではっきりしたように、各国の国家主権が前面に出てユーロ圏全体の利益が犠牲になっている。
・・いまユーロ圏で起きているのは、地球規模で起こりうる負担の分かち合いの問題が起きたときの「最後の予行演習」なのだろう・・

遠藤乾、北海道大学教授
・・第2次大戦後に本格化した欧州統合は、60年以上にわたって常に危機に直面してきました。危機のたびに迷走し、迷走しながら進んだ。欧州統合の歴史とは、偉大な政治家とグランドデザインの歴史ではなく、危機と迷走の歴史です。
・・EUは「みんなで決めた」というより、「機能すること」で続いてきた政治体です。簡単に言えば、みんなの役に立っている間は、不満は出てこない・・