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福島再生作業

今日は、午後から福島県庁へ。福島特別法が成立したので、法律に規定された「基本方針」などをつくる、必要があります。県や市町村の意向を反映させる必要があるので、当方から出かけて意見交換をしてきました。
また、避難区域では見直しが進んでいるので、それにあわせた今後の対応を協議しました。避難解除が予定できる市町村では、除染・インフラの復旧などを進めます。まだ区域の見直しができていない町村では、役場や住民の求めに応じて、説明をしたりしています。
事故以来1年が経ち、再生のための対策を、進めることができるようになりました。避難しておられる方々には、不安で不便な生活をおかけしています。申し訳ありません。順次お帰りいただけるように、作業を急ぎます。
今日、東京では最高気温が20度になり、桜の開花も進みました。福島は、まだ寒かったです。

英会話能力

地下鉄で、たいへん共感を覚える広告に、であいました。語学学校の宣伝です。
思わず、笑ってしまいました。本当は、深刻な状況なのですが。次をクリックして、ご覧ください。
その1、I see・・ I see・・  ええ、わかります。半分くらいは・・。
その2、Yes・・ はい、確かに予算内でいけますけど・・。

その内容といい、俳優さん?の表情といい、出色ですね。そう思うのは、私だけでしょうか。

復興関係法の解説

月刊『地方財務』(ぎょうせい)2012年4月号に、伊藤敬・復興庁企画官が執筆した「復興に向けての取組-特区法の概要」が載りました。伊藤企画官は、復興特区法作成の中心人物の1人で、法律の施行後はその認定に活躍しています。
被災地域はもちろん、全国の地方自治体の方に、今回の特区法を知っていただきたく、執筆をお願いしました。今号は法律の概要の解説で、次回5月号は特区のうち復興推進計画の解説です。続きも、乞うご期待。

政府の新たな取り組みとその成果

東日本大震災は、これまでにない大災害だったので、政府はこれまでにない取組をしています。1年が経過したのを機会に、その主なものを整理しました。
被災者支援にあっては、国が直接に物資や情報を提供しました。仮設住宅より、借り上げアパートを活用しました。
復旧にあっては、廃棄物の処理について補助率をかさ上げしたり、国が代行しました。公共インフラの復旧を、工程表を作成・公表して管理しています。
復興にあっては、国の職員が市町村の計画策定を支援し、特区制度や交付金を作りました。仮設住宅、中小企業のグループ補助金、雇用創出基金による被災者の雇用なども、大変好評です。詳しくは、HP「政府の新たな取り組みとその成果」のページをご覧ください。

「できませんという」、「前例通りの仕事をする」というのが、お役所仕事に対する批判です。しかし、今回の震災対応は、そうでないことをわかっていただけると思います。もちろん、足りないところもありますが。なぜ、それができたか。追い追いに、解説しましょう。

政府の取組以外にも、他の自治体からの応援や、NPOの新たな取り組み、企業の支援など、これまでの災害とは違った新しい取組がなされています。それらも、整理する必要があります。

社会活動家の見た政治の中

社会活動家の湯浅誠さんが、内閣府参与を辞任され、その経験を語っておられます。「ブラックボックスの内部は『調整の現場』だった」毎日新聞3月30日夕刊

・・90年代にホームレス問題に関わっていたころ、社会や世論に働きかけて問題を解決したいという思いはあったが、その先の永田町や霞が関に働きかけるという発想はなかった。
こちらが投げ込んだ問題は、ブラックボックスを通して結果だけが返ってくる。「政治家や官僚は自分の利益しか考えていないからどうせまともな結論が出てくるはずがない」と思い込み、結論を批判しました。
しかし参与になって初めて、ブラックボックスの内部が複雑な調整の現場であると知ったのです。

(ブラックボックスの内部では、政党や政治家、省庁、自治体、マスコミなど、あらゆる利害関係が複雑に絡み合い、限られた予算を巡って要求がせめぎ合っていた。しかも、それぞれがそれぞれの立場で正当性を持ち、必死に働きかけている。)
・・以前は自分が大切だと思う分野に予算がつかないのは「やる気」の問題だと思っていたが、この状況で自分の要求をすべて通すのは不可能に近く、玉虫色でも色がついているだけで御の字、という経験も多くした。
・・政府の中にいようが外にいようが自分は調整の当事者であり、「政府やマスコミが悪い」と批判するだけでは済まない。調整の一環として相手に働きかけたが結果が出ない--それは相手の無理解を変えられなかった自分の力不足の結果でもあり、工夫が足りなかったということです。そういうふうに反省しながら積み上げていかないと、政策も世論も社会運動も、結局進歩がないと思う。
・・物事を解決していくには、複雑なことの一つ一つに対応していく必要があります・・