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復興推進委員会報告

今日7日、復興推進委員会の五百旗頭委員長から、復興大臣に、「平成24年度の報告」が提出されました。
第1章では、今回の災害と復興を歴史的な中に位置づけ、今回新たに取られた政策の特徴が整理されています。
第2章では、復興の現状が整理されています。そして、第3章では、今後の課題と提案として、「住民主体の事例共有とつながりの強化」「地域づくり・住宅再建の早期実現」「生活復興から発展する地域包括ケア」「被災地の将来を見据えた域産業・仕事支援」「福島をはじめとする原子力災害からの復興」「災害の記録と伝承」が述べられています。
委員の先生方が、何度も現地に足を運び、議論を重ねられた成果です。今後の復興作業に際し、活用させていただきます。ありがとうございました。

住民主体の地域の復興

今日6日、復興推進委員会を開きました。24年度の報告書をまとめるためです。
その場に、「復興に向けた取り組み事例」が、22例紹介されています。住民主体の復興やつながりの強化など、他の地区でも参考になる事例です。
復興には、国土の復興と生活の復興があります。国土の復興は、お金をつぎ込めば進み、写真でも見ることが容易です。しかし、生活の復興は、住民の努力と継続が必要で、お金を出せばできるというものではありません。これに力を入れていることも、今回の復興の特徴です。
マスコミは、しばしば「復興は進んでいない」と書きますが、このような地道な現場での努力も、紹介してほしいですね。

原発事故避難者の意向調査

原発事故で避難している市町村の住民を対象とした「住民意向調査」を進めています。今回、田村市(一部区域)、飯舘村、双葉町の結果がまとまりました。
田村市では、除染完了後の帰還意思について、「すぐ戻る」が7%、「条件が整えば戻る」が35%、「判断がつかない」が30%、「戻らない」が10%です。
飯舘村では、「戻りたい」が22%、「戻りたいが判断がつかない」が27%、「わからない」が20%、「戻らない」が28%です。
双葉町では、避難期間中の住居について、「持ち家を買う」が44%、「公営住宅を借りる」が24%です。町外コミュニティ(仮の町)に「住みたい」が7%、「住むつもりはない」が43%、「判断できない」が46%でした。

狭い国土は言い訳にならない、オランダの農業

1月29日日経新聞1面連載「ネット人類未来」は「賢い農業革命、狭い国土言い訳にしない」でした。
世界一の農業輸出国はアメリカです。では、2位はどこだと思いますか?私は、オーストラリアかなと思いましたが。
正解は、オランダだそうです。国土は九州ほどしかないのですが、輸出額は790億ドル(2008年)と、日本の30倍だそうです。ITを駆使した農業経営で、トマトでは単位面積あたり収穫量が日本の3倍です。
私は、このHPでも書いているように、日本の農業は、「稲作とそれ以外の作物」を区別して議論すべきであること、そして「産業としての農業とそれ以外の人(兼業や高齢者の農業)」を区別するべきこと、「農業と農地を持っている人」とを区別すべきであると主張しています。