国が配分した復興予算が、自治体で使い切れず、積み残しになっているとの報道があります。これには、理由があります。
一つは、現場において、用地買収や工事などが予定通りに進まず、執行が遅れることがあることです。これは、復興事業だけでなく、いろんな事業でも起きます。現場ではいろんな事情が生じ、計画通りに進まないこともあるのです。
もう一つは、今回の復興予算に特有の事情があります。現場で柔軟に仕事ができるように、また予算を心配しなくてもよいように、事前に予算を自治体に交付しています。それを、自治体は基金に積み立て、事業の進捗に応じて使うようにしています。
行政の予算の原則は、単年度主義です。1年ごと予算を決め、自治体が国に申請し、それを国が認めてお金を配ります。自治体は、それに従って事業をします。その年度で使えないと、いったん国に返還し、未完成の部分について翌年もう一度、申請してという行為を繰り返します。
しかし、数年にわたる事業も多く、これでは事務作業が大変です。また、復興事業は急がなければならないこと、現場の状況も変化することから、特例的な方法をとりました。それが、事前に予算を交付し、自治体は基金に積み立てて、現場の実情に応じて取り崩して使うという方法です。
だから、ほかの事業に比べ、各年度の執行残が多いのです。この点を理解してください。各自治体からは、喜んでもらっています。もちろん、数年経って使い残したものがあれば、国に返還してもらいます。
このほか、高台移転工事について、住民の意向が変化して、事業量を縮小した例もあります。これは、納税者には褒めてもらえるでしょう。また、福島の原発対策費には、これから30年かかる対策費も前渡ししてあります。これは、早く使い切ってもらっては困るのです。
「つけた予算は、その通り使う」「つけた予算は、その年度内に使い切る」という考えは、事業によっては非合理な場合もあります。
投稿者アーカイブ:岡本全勝
コミュニティ福祉学部
明るい公務員講座第16回
連載「明るい公務員講座」第16回が発行されました。今回は「判断力を養う」です。第14回から、有能な職員となる方法を、お教えしています。ある課題について、朝飯前と簡単に片付ける人と、悩み続けて結論が出ない人との違いです。早く結論は出すけれど、間違った判断をする人もいます。判断力を、どのようにして身につけるか。これは難しいです。でも、そのヒントはあります。今回の内容は、次の通り。
知識・経験・情報量、相談する、模擬訓練、さまざまな職場経験、判断の基準・3つの視点。
海外への風評被害対策広報
4月1日に「原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォース」を開催しました。今年は、G7サミットが日本で開かれ、各地で関係閣僚会合も開かれます。そこで、海外から来られるリーダーや取材陣に、本当のところを知ってもらうよい機会です。
その機会に、いろいろと広報をしようと考えています。例えば、「簡単な事実の資料集」。
凄腕速記者
朝日新聞4月4日夕刊の「凄腕つとめにん」は、「1分間に起こす文字数、300字超」という速記者、藤田貴子さんでした。
想像できますか、その速さを。1分間に300字ということは、1秒間に5文字ですよね。記事によると、会議の文字起こしは、3倍の時間でできたら一人前だそうです。2時間の会議だと、6時間かかるということです。藤田さんは、それを4時間で済ませます。でも初めは、5分の録音を起こすのに、30分かかったとのこと。
かつては速記者は独特の符号で紙に書いていましたが、今は録音をパソコンで文字に起こします。藤田さんは、かな入力だそうです。私はローマ字入力ですが、キーを打つ回数は、かな入力の方が少なくてすみます。
ところで、会議や会見で、職員が全文を文字に起こしてくれるときがあります。私は、概要を求めます。発言を一言ずつ追って読んでいると、時間がかかります。私は、結論が欲しいのです。ところが職員に言わせると、全文起こしの方が楽なのです。概要にしようとすると、理解しながら書く必要があるのです。う~ん、困ったことです。
私は、テープレコーダー(今ならボイスレコーダー)に録音して、後で文字おこしするのが嫌いでした。数倍の時間がかかるのです。それなら、その場での概要メモの方が楽でした。