岡本全勝 のすべての投稿

今週も終わりました。仕事は終わらず

あっという間に、明日は土曜日。といっても、今週は水曜日まで連休でしたから、木金曜日の2日しか営業日はありませんでした(実は、水曜日も仕事をしたので、3日働きました)。
今日は、18時に異業種交流会を設営してあったので、「17時40分に退社するぞ」と宣言しておきました。17:30ごろ、上着も着て帽子もかぶって、出かける準備をしていたら、部下が軍団で攻めてきました。
復興10年計画のうち、今年度で前期の5か年(平成23~27年度)が終わります。そこで、復興庁では、来年度以降の5か年計画を検討中です。昨日は、大臣のお供をして、総理に検討状況を説明に行ってきました。マスコミで報道されているとおりです。その作業の報告に、来てくれたのです。
「残念やったねえ・・。本日の営業は終了したわ」と言ったのですが。そうはいかずに、10分だけ営業時間を延長。資料をすべて見る時間がないので、「明日見ておくわ」と言うと、ニコニコと「好きなだけ手を入れてください」との返事。それを狙ってきたな! K審議官、E参事官、H参事官、I企画官、T補佐・・・もっとも、私が「こんな資料、欲しいんや」と指示を出したのが、今朝でしたから、原因は私にあります。う~ん、職員は勤務時間中に仕事をして、私は時間外に仕事をするのですね。理想的かつ麗しい関係です(苦笑)。

東宮へのご進講、2

産経新聞の「皇室ウイークリー」5月2日に、名前が出ていたそうです。ある人に教えてもらいました。
・・・皇太子ご夫妻は4月27日、東宮御所で復興庁の岡本全勝事務次官から進講を受け、東日本大震災の発生から4年を迎えた中での被災者支援▽復興まちづくり▽産業再生▽原発事故後の風評被害対策-などについて聞かれた・・・

様々な復興支援

みずほ銀行が、「福島産直市」を応援してくださっています。以下、その宣伝です。主催は東京都です。
福島県産の新鮮な農産物や地酒のほか、会津柳津名物の「あわまんじゅう」等の名産品の販売や観光名所のご紹介など、日々多くのお客様でにぎわう都営地下鉄神保町駅から福島の魅力をお届けします。
5月14日(木)、15日(金)12:00~19:00。神保町駅地下1階改札外 新宿線コンコース。アスパラガス、トマトなどの農産物、日本酒、銘菓等の販売及び観光PR
近畿大学が、福島県川俣町を支援してくださっています。そのニュースです。「川俣町の木、近畿大に植樹 復興支援への感謝込め」福島民友5月3日。近大の川俣町復興支援プロジェクト
東北応援ビレッジ 2015」、5月9日、10日、東京丸の内で。
いろんな方々が、いろんな支援をしてくださっています。全体像は、とても把握できません。今日は、「紹介せよ」と指示されたもの、そのごく一部を紹介しました。

アジア人の日本像、太平洋戦争。司馬遼太郎さん

司馬遼太郎著『幕末維新のこと』(2015年、筑摩書房)「人間の魅力」p295~。
昭和初年から太平洋戦争の終了までの日本は、ながい日本史のなかで、過去とは不連続な、異端な時代だったこと。すなわち、統帥権の無限性と帷幄上奏権という憲法解釈が、日本国をほろぼしただけでなく、他国に対して深刻な罪禍のこしたことを述べて、次のように書いておられます。
・・・要は昭和の戦争の時代は日本ではなかった―幾分の苛立ちと理不尽さを込めて―私はそう感じ続けてきました。
もっとも、この考え方は他のアジア人には通じにくいですな。かれらにとって太平洋戦争の時代の日本が日本像のすべてで、兼好法師や世阿弥や宗祇の時代の日本や、芭蕉や蕪村、あるいは荻生徂徠の時代の日本、もしくは吉田松陰という青年が生死(いきしに)した時代の日本など思ってはくれません。くだって日露戦争の時代の日本像ぐらいを参考材料として日本を見てくれればありがたいのですが、他の国の人にそんな押しつけをするわけにはいきませんしね・・・

社会科学による大震災の分析

日本学術振興会による東日本大震災学術調査の成果が、東洋経済新報社から、「大震災に学ぶ社会科学」として発刊されます。その第1回として、第4巻『震災と経済』が発行されました。編集は、齊藤誠・一橋大学大学院経済学研究科教授です。内容は、次の通りです。
第1章 東日本大震災の復興予算はどのように作られたのか?
第2章 東日本大震災が消費支出と物価に与えた短期的影響:高頻度データによる実証分析
第3章 東日本大震災の家計消費への影響について: 恒常所得仮説再訪
第4章 労働市場から見た震災直後・復興過程における経済状況
第5章 決済システムから見た震災直後の金融経済状況
第6章 大震災と企業行動・企業金融
第7章 災害と自治体間の協力関係
第8章 東日本大震災が日本人の経済的選好に与えた影響
この巻は、経済学の立場から、様々な角度で大震災の影響を分析しています。目次を見ながら、「このような課題もあったなあ」と、分析角度の多様さを感じています。社会科学者を動員して、このような調査研究をしてくださった関係者、とりわけ代表である村松岐夫先生に感謝します。
政府の対応について、辛口の検証も書かれています。私たちとしては精一杯したつもりですが、第三者の目から見た評価も重要です。勉強させてもらいます。ご関心ある方には、お薦めです。また、公共図書館にも、備えていただきたいシリーズです。