カテゴリー別アーカイブ: 仕事の仕方

生き様-仕事の仕方

管理職、中間管理職、職員の区分、4

しばらく間が空きましたが、「管理職、中間管理職、職員の区分、3」の続きです。

職員を職務別に採用せず、一括採用してから昇進させる方法は、「差別をせず平等に扱う」という、一見良さそうな面がありますが、欠点も多いです。
・職員には能力の差があります。それは持って生まれたもの以上に、本人の努力によるものもあります。採用時に同一に扱うということは、大学での勉学を評価しないということです。技術系は学んだ学問が評価されますが、それ以外は、採用の際に問われません。これでは、大学生活は壮大なムダです。
・職員が平等という考え自体が、無理です。会社にも役所にとっても、世間はそんなに甘くありません。能力ある者が能力を発揮しないと、会社は潰れ、役所は住民の期待に応えることができません。

・次のような悲劇も、起こります。
職種別の能力を問わない職場では、職場への忠誠心が評価の基準になります。その競争に、全員が巻き込まれます。それは、一面では全員が頑張るという活力を生みます。
しかし、仕事の成果という評価基準を用いないので、長時間働くこと、会社や上司の意向に沿うことが評価基準になります。
自分に与えられた仕事を処理しても、先に帰宅できないのです。
長時間労働や過労死は、この風土の中で生まれます。

・組織を効率的に運営し、社員や職員に能力を発揮してもらうためには、職種による区分と、階級による区分が必要です。軍隊(自衛隊)や警察、消防は、そのようになっています。

世界企業、日本支社は「仲良し過ぎる」

世界企業、日本支社は最も長時間労働。原因は会議とメール」の続きです。
・・・業務時間が長い原因を調べてみると、会議に問題があることがわかった。
「1時間が標準で、召集メンバーも多い。そこで、ワーク・ライフ・チョイス・チャレンジが始まった7月の社員総会で『会議時間は30分を基本とし、人数は最大5名まで』・・・と呼びかけました」・・・

日本マイクロソフト、「会議は基本30分で5名以下」や「社内メールではなくチャットに」を全社員に通達」(2019年7月23日、Impress Watch)には、次のような文章もあります。
・・・具体例の1つ目は「会議設定は基本30分を標準」。同社社員が実施する会議の多くが明確な理由なく習慣的に60分間で設定されるケースが多く、社内調査からMicrosoftグローバルの平均と比べ30分間の会議が約半分しかないという。会議の内容や参加人数などで30分では不十分な場合もあるが、習慣的な「60分設定」を30分に変革していくことで、会議の時間の使い方改革に取り組むという。

2つ目は「会議の参加人数は、多くて5人で」。調査の結果、同社社員の実施する会議は、グローバル平均よりも11%参加者が多く、参加が必須ではない会議に多くの社員が参加しているという。とくに、日本ならではの特徴として会議に3階層(本部長/マネージャー/現場社員など)で出席したり、チームの同僚が複数名で同じ会議に参加したりするケースが多く見られ、この状況を改革するため、会議の参加人数は「多くて5人まで」を基本とする。
会議内容や生産性、創造性の観点から、あえて6名以上の会議を選択することも可能だが、全会議において主催者は参加必須者を明確にするという。会議通知メールにCCや「任意参加」で入れて「よろしければ参加を」のような招待も極力避けるという・・・

社員の言葉を借りると、「日本法人は仲良し過ぎる」というのです。
会議が長いことともに、参加者が不必要に多いのです。これは、役所にも当てはまります。電子メールのCCの数もです。
皆さんも、参考にしてください。

世界企業、日本支社は最も長時間労働。原因は会議とメール

世界で事業を展開するマイクロソフト社。以前、勉強のために、仕事や人事の仕方を教えてもらいに、日本法人を訪問したことがあります。最近、次のようなことを、教えてもらいました。

会社は、週4勤(週休3日)に挑戦しました。生産性の向上が目的なので、この間、業績目標や責任範囲は通常の月と変えません。ここが重要です。
詳しくは記事を読んでもらうとして、そのきっかけは、「世界150カ国にあるマイクロソフトの拠点の中で、日本マイクロソフトで働く社員の業務時間が一番長い」という指摘を本社から受けたことです。「世界ワーストワン。日本マイクロソフトが週勤4日に挑戦した理由」(2020年1月20日、BUSINESS INSIDER JAPAN )

「我々は業務の削減と効率化、さらには事業モデルの転換により、過去10年で年間売上高を180%に成長させる一方で、業務時間を1人当たり2カ月分減らしてきました。結果、1人当たりの生産性は202%上がりました。よくやっていると自画自賛していたのですが、グローバルレベルで見ると、まったく不十分であることがわかったのです」

そこに、興味深い指摘があります。
「グローバルと比べると、日本マイクロソフトの社員はメールにかけている時間が24%多く、メールの宛先も31%多い。会議にかけている時間も17%多く、会議の参加者も11%多い」
業務効率の悪さの原因は、電子メールと会議です。この項続く

男性育休取得の勧め

男性育休100%プロジェクト「#もっと一緒にいたかった」を紹介します。3分間の動画(YouTube) です。企業経営者が出演して、子育てをしなかったことを反省します。

・・・がむしゃらに働き、家庭をかえりみない…。そんな働き方はもう時代遅れだ。7社の名だたる企業のトップが宣言した「男性育休100%」。パートナーや子供と「#もっと一緒にいたかった」という後悔と誠実に向き合いながら、次世代のビジネスリーダーにその熱い思いと戦略を届ける・・・

私も同じ思いです。かつては、家庭を顧みないで仕事に打ち込むことが「正しいこと」とされていました。今にして思うと、おかしなことでした。
もちろん、仕事に打ち込まなければならない時と場合もあります。しかし、そうでないときでも、家に帰らず、職場にいたり、飲みに行ったりしました。育休どころか、年休も取らず、休日出勤を自慢していました。反省。
1人で2人の子育てをしたキョーコさんに、頭が上がりません。
反省しても遅いのですが。気がついてからは、部下職員たちをなるべく早く帰らせるように、気をつけて仕事をするようになりました。

このページでも何度か指摘しているように、先進諸外国と比べ、日本は労働時間が長いのに、生産性は低いのです。その原因が、長時間職場にいることだと考えられます。
「早く帰ろう」と、仕事の段取りを考え、早く終わらせること。これが、働き方改革と生産性向上のコツです。

管理職、中間管理職、職員の区分、3

管理職、中間管理職、職員の区分、2」の続きです。

会社の中に「身分」「階級」をつくらない。これが、戦後日本の民主主義や平等意識の反映であったと、小熊英二著『日本社会のしくみ』は指摘しています。
確かにそれは、採用時に、管理職と職員を分けない平等をもたらしました。しかし、そこに、管理職と職員の仕事のあいまいさが生まれました。

実際は、管理職になることができる者とできない者は、区分されていました。大卒、高卒、中卒という差(上級職、中級職、初級職の区分)で区分を作り、またコース別管理という形で区別しました。
上級職は、学歴と、早い昇進で、管理職になります。ただし、先にも指摘しましたが、平職員から出発して、管理職に昇進する過程で、管理職教育がきちんと行われていないのです。

かつて、全体の学歴が低かった時代は、大卒それも偏差値の高い大学卒というだけで、部下がついてきました。
お手本があって、それをまねる場合。前例通りで仕事を処理できる場合。本社から指示が来て、それを実行すれば良い場合などは、現場でたたき上げてきた管理職でも勤まりました。
しかし、その組織の進むべき方向を決めたり、新しい仕事の目標と期限を決めたりする場合には、現場経験だけではできないのです。

管理職教育がなされていないことの背景には、職員すべてにおいて、職務内容が不明確なこと、明示的に指示されない風土があります。
あなたは異動した際に、あるいは採用されたときに、その席で1年間になにをするべきかを、上司から文書で指示されたことがありますか。私はありませんでした。前任者から、簡単な引き継ぎを受けただけという人が、多いのではないでしょうか。
大部屋でみんな一緒に働く、係ごとで仕事を処理する場合は、このようなあいまいな方法でも処理できました。いえ、この方が、うまく処理できたのです。
この項続く