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相手に通じないカタカナ語、2

昨日書いた「相手に通じないカタカナ語」に、何人かの方から、反応がありました。
マスコミの方からは、「私も、現場で苦労しています」とのこと。なるほど、霞が関だけでなく、取材の現場でも、カタカナ語に振り回されているのですね。読者に伝わらないような記事では、没になりますわな。

宝塚歌劇団、スターを育成する

日経新聞「私の履歴書」10月は、植田紳爾・宝塚歌劇団名誉理事です。19日の「スター育成」から。1973年に、宝塚音楽学校の入試試験委員に、任命されます。合格者を、どのように見極めるか。
・・試験委員に声楽やダンスなどの専門家がいるので、私はもっぱら受験生の適性を見る。重視するのは、欠点を自覚できる人物かどうか。メーキャップ一つ取っても、欠点を自覚すればこそ、自身に合う化粧法を身につけられる・・
・・私はスター誕生に、3パターンあると思っている。第1が音楽学校入団時や歌劇団入団時に、目を引きつけられる生徒。鳳蘭や麻実れい、天海祐希らだ。天海が入試会場に現れた時は、「よくぞご両親が産んでくださった」と喜んだ。それほど光っていた。
次が、制作スタッフの抜擢で伸びるケース。遙くららや神奈美帆らだ。3つめがコツコツやっていて突然、輝き出す生徒。松あきらや日向薫らがその例といえよう。
いずれのパターンも、配慮せねばならない点がある。芽を出しそうな頃合いを見計らって、資質に合った役に就けることだ・・
なるほど。私もこれまで、職員採用や後輩の育成で、いろいろな経験をしてきました。いくつかは、後輩たちに伝授しているのですが。これも、経験がものを言う、本を読んだだけでは身につかない「特殊技能」です。本文では、具体事例が書かれています。お読みください。

相手に通じないカタカナ語

10月18日の日経新聞別刷り「プラス1、何でもランキング」は、「知ってるようで知らないカタカナ語」でした。
第1位は、オンデマンド。第2位以下は、アーカイブ、アセスメント、イノベーション、ダイバーシティ、ガジェット、サムネイル、リノベーション、アナリスト。第10位にはアウトソーシングが入っています。このほかに、「聞いたこともない」という言葉もあります(笑い)。
私は何度も書いているように、カタカナ語が大嫌いです。霞が関は、カタカナ語の先進地です。しゃべっている本人は英語のつもりなのでしょうが、相手に通じていません。
最近よく見かけるものに、「ショート・ノーティスですが」という文があります。わかりますか。インターネットで検索してください。私もこの文を見ると、「締め切りまで時間がないことを、カタカナ語でごまかすなよ」と、言いたくなります。では、「マミートラック」「マタハラ」は知っていますか。
言葉は、相手に通じてこそ、意味があります。関係者だけで通じる「業界用語」なのでしょうが、国民相手の仕事の際にそのまま使ってはいけません。
私は、公文書や説明資料に、市民権を得ていないカタカナ語が出てきたら、書いた職員に「広辞苑に載っているか?」と聞きます。載っていないカタカナ語は、「日本語に言い換える」か、「原語(アルファベット)を表記しろ」と指導します。辞書に載っていない言葉は、調べようがありません。

ビジネスホテル

昨日のこのページを読んだ何人かの人から、「東北の駅前にも、安くて広い風呂のあるホテルもありますよ」と、メールが来ました。ありがとうございます。次回から、参考にさせてもらいます。でも、自宅の風呂と布団より良いホテルは、ありません。

出張の翌日

今朝は出勤して、まずは、たまった電子メールの処理。1日半職場を空けていると、えらいことになっています。もちろん、急ぎの案件は、携帯電話で処理してありますが。机の上にも、資料がいろいろと並んでいます。「××をお願いします」と付箋を付けて。
その前に、朝8時過ぎに地下鉄を降りたら、後ろから追いかけてくる職員あり。「朝一番で、相談したい案件があります」とのこと。職場に着くと、彼女に引き続いて、次々と「ちょっと良いですか」という職員の波状攻撃が来襲。
ありがたいことです。大変な事態になる前に、相談に来てくれるのですから。大半は「それで良いわ」とか、「ここを次のように修正して。もう一度見せて」とか、「次のように修正して。後は任せた。修正後の資料を届けておいて」と言えばすみます。
私が部下職員に常に言っているのは、「35%の完成度でよいから、早く相談に来てくれ」です。この程度の熟度(未熟度)なら、お互いに議論がしやすいです。詰めて詰めてから持ってこられたら、本人も修正はいやでしょうし、こちらも修正指示を出すのは、気が引けます(私は小心者なので)。