連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第10回「町を再建するーまちとは何か 町を復旧・復興する」が、発行されました。
前回の「町をつくり直す難しさ」に続き、実際にどのようなことをしたか、説明しました。
まずは、施設や住宅の復旧です。元の場所では危険な場合は、高台を切り開いたりかさ上げして、町の基礎を造りました。
通常の災害復旧はこれで完成ですが、今回は続いて、暮らしの再建に取り組みました。産業再建やコミュニティの再建です。
連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第10回「町を再建するーまちとは何か 町を復旧・復興する」が、発行されました。
前回の「町をつくり直す難しさ」に続き、実際にどのようなことをしたか、説明しました。
まずは、施設や住宅の復旧です。元の場所では危険な場合は、高台を切り開いたりかさ上げして、町の基礎を造りました。
通常の災害復旧はこれで完成ですが、今回は続いて、暮らしの再建に取り組みました。産業再建やコミュニティの再建です。
「原稿は続くよどこまでも~」の続きです。もちろん、この表題は「線路は続くよ どこまでも~」のメロディーで読んでください。
執筆に際しては、具体事例と抽象的考察とを組み合わせることに、気を遣っています。具体事例だけだと主張にならず、抽象的主張だけだと理解してもらえません。
大学の先生の公共政策論や社会論は、その分析の鋭さに感心するのですが、私たちの実生活と離れている場合も多いです。日本社会、近代社会を分析し記述すると、抽象的にならざるを得ないのでしょうが。「その分析とご指摘はもっともですが、明日から私たちはどのようにしたらよいのでしょうか?」と質問したくなります。
私の論考は、復興や行政の現場で体験し考えたことなので、現場密着型です。しかし、そこから問題点と今後の方向性を提示しなければなりません。「公共を創る」と銘打ったのですから。
読み物として、読者に読んでもらえるような工夫も必要です。学術論文ではありません。
専門誌への連載という「制約」もあります。1回に載せる分量を、ほぼ同量にそろえる必要があります。きっちりと3ページとか4ページに収める必要はないのですが。今回は1ページ分で、次回は5ページ分になるのは、編集長が困ります。
で、まとめて送った原稿を、数回に分割してもらいます。ほぼ均等にならないときは、文章の構成を再考します。とはいえ、そんなにうまく行かないので、途中で切って「続く」と入れてもらいます。
頑張った甲斐あって、第1章3(1)と(2)をほぼ書き上げました。(3)を書いて、第1章を完成させます。書きためて余裕を持っておかないと、毎週締め切りに追われるようでは、精神衛生上よくありませんからね。
連載「公共を創る」の執筆を続けています。なかなか集中力が続かず、少しずつ書いて積み上げています。新幹線の中はもちろん、朝早起きしたり、夜異業種交流会の後にと、少しずつ書いています。楽天イーグルスの調子が悪いのも、良くないですね。
全体構成で言うと、第1章1と2は脱稿し、順次掲載されています。ここまでは、私の経験であり、文章にまとめたこともあります。また、その後も、講演会などで話をする際に考えを整理しているので、使える元があります。
第1章3から、1と2を基に考察に入っています。理論編です。これは、難しいです。慶應大学での講義などを踏まえて、書いています。しかし、「未知への挑戦」の部分もあり、難渋します。
自信が無いところは、その分野の専門家に意見を聞きます。できた原案は、右筆に見てもらって、手を入れてもらっています。文章にしてみて、「私の言いたかったことはこれだったんだ」と思うことがあります。考えが整理できたと言うことでしょう。
私の執筆は、『明るい公務員講座 仕事の達人編』に書いたように、いつもブロックの積み上げ方式です。しかし、どのように並べたら、読者にわかりやすいか。論旨が通るか。これが難しいですね。一つの素材が、いくつかの章に関係します。どこで取り上げるのが良いか、悩みます。
時に、いろんなことに発想が及びます。「あれも書いておこう、これも書こう」とです。でも、話題を広げすぎると、趣旨がぼけてしまいます。で、せっかく書いた文章を、泣く泣くばっさり削除します。
この項続く。
連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第9回「町を再建するーまちとは何か 町をつくり直す難しさ」が、発行されました。
前回まで、緊急対応時の被災者支援で、これまでにない対策を打ったことを説明しました。そして、行政の役割が広がっていることを考えました。今回からは次の段階、すなわち復旧・復興の段階での、行政の役割の変化について考えます。
津波によって流された町や、原発事故による避難指示で住民がいなくなった町が出ました。津波被災地は、再度津波が来る恐れや、地盤が沈下していることから、そのままの復旧はできません。がれきを片付ければ復旧作業に入ることができた、阪神・淡路大震災とは条件が違ったのです。
町を復旧するのではなく、ほかの場所に移ってはどうか。国が、計画をつくって復旧してはどうかなど、様々な意見が出ました。しかし、住民や自治体の希望に応える形で、高台移転、土地のかさ上げ、元の町の復興を選び、それを支援することにしました。町を作り直すことは、様々な困難がありました。
連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第8回「想定外が起きた─政府の役割を考える(6)未曾有の震災に前例のない政策を」が、発行されました。
前回は、企業やNPOの貢献や支援を説明しました。今回は、国による被災した自治体への支援や、ほかの自治体から支援を説明しました。これらも、過去の災害にはなかった支援です。
なぜ、これまでのような緊急物資を送り仮設住宅を造るだけでは、被災者支援は終わらなかったのか。なぜ、どのような支援が拡大したのか。それを、まとめとして書いておきました。それが、この連載の出発点です。
これまで6回にわたって、発災直後の被災者支援での、新しい対応について説明しました。次回からは、次の段階、すなわち町を再建する過程で考えた、「まちとは何か」を説明します。