12月28日の朝日新聞経済欄コラム経済気象台、「新聞読者の少子化」から。
・・・「20代以下4%」。ある電機メーカーの社内報が「新聞を毎日読んでいるか」を社員に尋ねた結果だ。30代12%、40代23%、50代30%、60代42%とつづく。
新聞通信調査会が先月発表した「メディアに関する全国世論調査」の結果では、「新聞を毎日読む」人は20代3%、30代9%、40代21%、50代42%、60代58%だった。
両者を比較すると前者は50、60代の値が後者より十数ポイントも低いが、いずれにせよ日本の若者が新聞を読まないのは事実のようだ。
全国調査は2008年が初回で、新聞を読む人の割合は全世代とも年々減少傾向にある。読まない人が歳を取ると読み始めるわけではない。10年後に30代の値が3%以下になることも予見される。新聞読者の「少子化」は深刻だ。
朗報は20代の49%、30代の68%がインターネットのニュースは毎日読むと回答したことか。興味関心に合う記事を「スマートニュース」などキュレーションアプリで取捨選択し、スマホで読む様子が調査結果からうかがえる・・・
新聞社が読者開拓に失敗していることが分かります。ニュースを見るだけなら、インターネットやテレビの方が早いです。新聞の長所、すなわち、世界中のニュースを編集してくれること、それによって何が起こっているのか何が重要なニュースかが分かること、関心事以外のニュースも目に入ること、専門家による解説が載っていることなどを、若い人に説明しなければなりません。
かつてのように、競争相手のメディアがない時代ではありません。インターネットに流れる若者を新聞購読に誘導するように、各社が販売促進に努力しているようには見えないのです。