岡本全勝 のすべての投稿

幼児のライター遊び

幼児がライター遊びで、焼死するニュースが続いています。いたましいことです。私はニュースを聞いた時、「3歳の子どもがライターをいじって、火をつけるなんてできない」と思っていました。しかし、今や火遊びの火災は、3歳から11歳の子どもが中心で、その手段のほとんどがライターなのです。しかも、3歳の子ども、特に男の子が圧倒的に多いのです。
消防庁消防技術研究室の、鈴木恵子主任研究員に、教えてもらいました。鈴木主任研究員はいろいろ論文を書いておられますが、インターネットで見ることができる簡単なものとして、経産省の審議会の資料を挙げておきます。これについては、昨年(2009年)12月5日の朝日新聞にも、大きく取り上げられました(鈴木さん、早くホームページを作って、載せてください)。3歳は、火をつけることはできるが、逃げることができない年代だそうです。その家庭環境についても、興味深い分析がされています。
鈴木さんは、さらにショッキングな分析も、しておられます。住宅で焼死する被害者は高齢者が多いということは、皆さんご存じだと思います。では、次に多いのは、どの社会集団・階層でしょうか。私はびっくりしました。これについては、また次の機会に紹介しましょう。

消防大学校長の喜び

昨日の幹部科に続いて、今日は、救助科で校長講話をしました。救助科の学生は、危険な場所で被災者や逃げ遅れた人を救い出すプロです。テレビで、ロープを伝って救助する場面をごらんになったこともあるでしょう。あの屈強な強者たちです。といっても、大学校に入学するのは、若者ではなく、後輩を指導する立場の人たちです。今回の60人は、平均年齢37歳です。昨日の入校式といい、今日の授業中といい、姿勢は正しく、動作は機敏、挨拶や返事も大きなはっきりとした声で、ほれぼれします。
ところで、私は大学3年の時に、ある授業にショックを受けました。もう35年も前の話です。たぶん、法学部31番教室だったと思います。名物教授ということで、必須科目ではなかったのですが、履修しました。第1回目の授業で、私にとっては、つまらない話をされました。「これが東大法学部教授か」と、がっかりしました。ところが講義が終わる際に、先生がおっしゃいました。「今年の学生のできは、いまいちだな」と。「笑うべきところで、笑わない、反応がない。私は何年も授業をしているが、今年の学生のヴィンテージは、良くないね」と。同じブドウ畑でワインを作っても、できの良い年とそうでない年があります。先生は、私たち学生をブドウとワインにたとえられたのです。
同じように、授業をしていて学生の反応がよいと、うれしいですね。今になって、石川吉右衛門先生の授業を思い出します。

消防大学校も新学期

今日は、幹部科と救助課の入校式がありました。いよいよ、授業が始まります。私も早速、校長講話をしました。明日もあります。今日は、久しぶりに快晴で、桜がきれいでした。チューリップも、花を咲かせ始めました。散った桜の花びらの海に、浮かんでいます。昨日と一昨日は、多くの学校で入学式があったらしく、街でピカピカの一年生と着飾ったご家族を、たくさん見かけました。満開の桜は、ぴったりですね。

鎌田浩毅先生の新著に紹介されました

京都大学の鎌田浩毅先生が、また新しい本を書かれました。「一生モノの人脈術」(2010年、東洋経済新報社)です。キーフレーズは、「まず目の前の3人を味方につけよう!」とのことです。
このHPで何度も紹介していますが、先生は「科学の伝道師」として、火山学を広めるとともに、勉強術についても、たくさん物しておられます。今回は、「一生モノの勉強法」「知的生産な生き方」に続く、シリーズ3冊目になるようです。
なんと、記述の中に、お勧めブログの一つとして、私のホームページも紹介されています。すなわち、このホームページです。
鎌田先生、ありがとうございました。でも、最近は皆さんのお役に立つ、あるいは鋭い主張を書いていないので、恥ずかしい限りです。
さらに先生は、NHK大阪局制作「ルソンの壺」のレギュラーコメンテイターを、勤められるとのことです。番組は、関西でしか放送されないようですが。第1回の出演は、4月11日(日)朝7:45~8:10NHK総合テレビです。さすが、京都大学一の売れっ子教授ですね。

続・介護保険制度10年

昨日書いた「介護保険制度10年」を読んで、当時厚生省で、介護保険制度創設に携わった知人から、便りを頂きました。
・・10年前、厚生省××で、施行前後の大作業の一部を担いました。本当に、よく新保険制度の創設というあれだけのプロジェクトが、大きな波乱なくスタートできたものだと思います。自治省の財源面の最大限のサポートがあってのことです。県と市町村も、当時この分野によい人材を投入し、がんばったのだと思います。 措置を脱したおかげで、大きな雇用を生みました。今や医療・福祉の雇用労働者は565万人で、建設労働者437万人を上回っています(平成20年)・・
ありがとうございます。