講演の準備3

講演の準備2」の続きです。準備と言うより、講演の難しさです。
聴衆に理解してもらえる話し方と板書の仕方は、若くして自治大学校教授になったときに部長教授に指導され、先輩の授業を見たり本を読んで勉強しました。これは役に立ちました。自己流ではダメだと気がつきました。

聴衆と視線を合わせることが、一つのコツです。
話している際に、「どれくらい理解されているか」を測るために、聴衆の目を見ながら話します。全員を見るわけには生きませんが、会場全員の目と顔をしばしば見渡し、食いつきの良さそうな人を重点に見ます。笑って欲しいところで笑ってもらえると、うれしくなります。
全員に簡単な質問をして手を挙げてもらい、参加意識を高める場合もあります。個別に難しい質問をすると嫌われます。注意を引くために、重要なことを骨子や資料に書かず、白板に書くこともします。眠そうな人も、起きて書き取ってくれることもあります。

研修には、意欲のある人ばかりが参加しているわけではありません。そうでない人の方も多いでしょう。眠そうな人や参加意欲の低い人に、どのようにしたら話を聞いてもらえるか。全力を込めて努力します。
そのためにも、私自身の「電圧」を上げる必要があります。なので、立ったままで話します。

私は、講演は聴衆との対話だと考えています。独りよがりの話をするのではなく、聴衆の反応を見て話の内容に自信を持ったり、反省したりします。
聴衆がいない録画は嫌いです。聴衆は、録画をみる方が寝やすいでしょうが(苦笑)。
どうしてもという場合は、目の前に何人かの人に座ってもらいます。落語家や漫才師は、無観客で演じることができるのでしょうか。