国政と中間集団

日本国憲法では、国民が国会議員を選挙で選びます。そこでは、途中に介在するものは書かれていません。しかし、「公共を創る」でも主張しているように、国民は直接国家と対峙するのではなく、いろいろな中間集団に属し、その支援と保護の下で暮らすとともに、集団としての意見を表明しています。

有権者の意見を集約する機能は、現在では主に政党が担っていますが、政党も日本国憲法には出てきません。
保守と革新、有産階級と労働者といった対立が明確で、それが社会の勢力を代表していたような場合では、政党が多くの中間集団を束ねて代表する機能を持っていたのでしょう。ところが社会が成熟化し、そのような二分論が不明確になると、2大政党制は成り立たなくなります。

労働組合や同業団体が力をなくし、他方で中間集団に属する人が少なくなると、どのようにして個人を政治に結びつけるかが課題になります。政治家や政党にとっても、支持母体や支援団体がなくなるのです。地域社会でのつながり(町内会)も希薄なりました。中間集団に属さない個人は、政治とのつながりをなくし、浮動する大衆となります。
国会は、国内の対立、意見の違いを集約する機能です。どのような対立を議論するのか。それが不明確になっているようです。