椿、鈴なりの花

わが家の玄関横の椿が、真っ盛りです。鈴なりの花を、咲かせています。100以上あります。見事です。そして、毎朝たくさんの花を散らしています。ご近所の方からも、「今年はよく咲きましたね」と褒めてもらっています。
去年、私が下手に手を入れなかった(剪定しなかった)ことが、良かったようです。

東京も暖かい日が続き、桜の開花宣言もされました。善福寺川沿いの桜並木も、つぼみが膨らんでいます。
もっとも、三寒四温です。朝昼の寒暖の差、日々の気温の差が大きくて、服装に困りますね。

福島中央テレビ出演

3月14日の福島中央テレビの報道番組「ゴジてれChu!II」に、出演しました。復興に関するインタビューです。数週間前に取材を受けました。
私は、その放送を見ることはできなかったのですが(録画をもらいますわ)。どのように、編集されたのでしょうか。
番組紹介には、次のように書かれています。
「福島の復興に関わるキーパーソンに聞くシリーズ3回目。国の事務方のトップ岡本氏に、帰還困難区域の復興や設置期間が10年の復興庁自体の今後を聞く」

私の出た番組をとは言いませんが、このようなニュース解説を、ウエッブサイトで見ることができませんかね。例えば、NHK特集です。
素材は放送したものが電子データであるのですから、それを編集して(簡素化して)放送局のホームページに転載するだけでできるのです。活字と違い、電波は後で見ることができない、記録が残らないのです。もったいないです。

見た人から、「標準語でしゃべっていましたね」との反応がありました。
ふだん通りのしゃべりですが、テレビなので意識して、ゆっくりしゃべりました。それが、堅苦しく取られたのでしょうか。

採用面接、何を見ているか

先日紹介したNHKラジオ「ことば力アップ」に、就職面接の項があります。
・・・企業にとって知りたいことは何か。それはずばり「自社の社員(職員)として活躍できる人材」かどうかということです・・・では「活躍できる人材」を見極めるポイントは何でしょうか。私は「適性(人物)」と「熱意(やる気)」だと考えています・・・(p86)
また、「採用の際、重視している点」についての、企業のアンケート結果も載っています。それによると、1意欲や好感度、2コミュニケーション力、3好奇心・情熱、4粘り強さ、5協調性です。

3月5日の日経新聞「はたらく」は、「採用面接 突破のコツ」を載せていました。
リクルートキャリア 就職みらい研究所所長、岡崎仁美さんの発言から。
・・・まず、企業が学生を面接する理由は何かを考えて臨んでほしい。学生に内定を出すことはスタートにすぎない。入社後、高いモチベーションを持って活躍してもらいたいと期待しているのだ。意中の企業で活躍したいという熱意を伝えたい。
面接の判断基準は「この人に自社の名刺を渡して、自社の代表として他社とコミュニケーションが取れるか」に尽きる。面接では名刺を安心して預けられる人物と思ってもらえるかが大切だ・・・

日経新聞夕刊コラム第11回

日経新聞夕刊コラム第11回「社会の財産」が載りました。
写真に写せない財産、数字に換算できない財産は、たくさんあります。個人にも、地域にも、社会にも。日本は、信頼に支えられた「強い社会」を持っています。

社会的共通資本は、私の長年の研究対象です。拙著『新地方自治入門』で、住みよい地域を考えた際に、気がつきました。
住みよい町は、社会資本(狭義、インフラや公共施設など)だけでは、できてはいません。目に見えない各種の資本(資産)も重要です。制度資本(教育や医療制度)、関係資本(信頼など)、文化資本(治安、気風など)があって、住みよい町ができます。これらを含めて、広く社会的共通資本(ソーシャル・キャピタル)をつくることを考えるべきです。

残念ながら、政治学や行政学の教科書では、十分に取り上げられていません。写真に写せない、数値で表せないことから、研究対象になりにくいのです。
公共政策論でも、多くは対象は行政の範囲にとどまっています。しかし、ここで取り上げた「社会関係資本」は、行政が法律や予算で作るものではありません。

公共空間を考えた際、その主体は、行政だけでなく、住民、企業、非営利団体もその担い手です。そして、対象も、法律や予算で作る公共施設や制度だけではありません。これまでの行政と行政学は、主体と対象さらには方法において、狭いのです。
東日本大震災 復興が日本を変える』第4章でも、指摘しました。ご関心ある方は、お読みください。
慶應義塾大学での公共政策論でも、論じています。いずれ、本にまとめようと考えています。

原発事故被災地、帰還者支援。福島民報社説

福島民報新聞、3月14日の社説は、「帰還者支援 官民挙げ、全力で」でした。
・・・東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から丸7年がたち、避難指示が解除された市町村では帰還する住民や事業を再開する人が着実に増えている。一人一人の存在が古里を取り戻すための大きな原動力になる。それぞれの思いを受け止め、官民挙げて支えていかねばならない。
住民の帰還を巡っては「全体の一割にも満たない」「戻った住民も多くは高齢者」といった悲観的な取り上げられ方が目立つ。ただ、昨春に比べて住民が千人近く増えている地域や倍以上になった町もある。生業を取り戻し、次代につなぐと前を向く高齢者や、再開された学校に元気に通う子どもたちもいる。目を向けるべきは全体を大くくりにした数字ではなく、その内実だろう。
原発事故で全住民が避難した地域を再生させるのは容易ではない。避難指示の期間が長ければ、家屋・施設、田畑・山林の荒廃が激しさを増し、さらに難易度は上がる。人々が戻るまでに時間がかかるのは当然だ。それでも「帰る」と判断した住民の存在はたとえ一人でも尊い。さまざまな事情で、帰りたくても帰れない人、避難先から通って事業を再開した人とも思いは通じているはずだ・・・
・・・これからどうしたいのか。何を目指すのか。そのために必要なものは…。古里に戻った人たちの意向や思いを丁寧にくみ取り、手詰まり感のある復旧・復興施策に反映させる仕組みや取り組みが必要だ。年代や職業などによって果たすべき役割に違いはあるにしても、意欲ある人たちの力を生かし、一歩ずつ確実に前に進んでいけば、たどり着けないところはない・・・

指摘の通りです。
一部には、「帰還者は少ない」「行政の思い通りには人は戻っていない」といった報道もあります。それは事実です。しかし、批判しているだけでは、事態は進みません。
住民にも、様々な思いの方がおられます。アンケートでは、半数以上の住民が戻る意向がない、と答えた町もあります。では、どのようにすれば良いのか。

マスコミの指摘や批判にも、2種類のものがあると思います。批判だけで終わる記事と、改善に向けて書かれた記事と。後ろ向きか、前向きかの違いでもあります。
情緒的だとお叱りを受けることを覚悟で言えば、頑張っている現地や住民に対して、愛情がある記事と、愛情のない記事の違いだと思います。他人事での批判と、その身になって考える記事との違いでもあります。
早川さん、ありがとうございます。