カテゴリー別アーカイブ: 寄稿や記事

雑誌への寄稿や取り上げられた記事、講演録など

北日本新聞に出ました。

7月1日の北日本新聞に、林・氷見市長との対談が載りました。能登半島地震からの復興についてです。発災から半年が経ちます。

6月中旬に氷見に行って、液状化被害の市街地を見せてもらい、その後に対談に臨みました。
大きな被害を受けた地区もあるのですが、市全体ではありません。液状化対策をすれば、現地での再建ができます。また、半数の世帯が現地に残ると回答していることは、心強いです。
災害復興と聞くと、多くの人は土木工事の困難さを想像しますが、実はその前の意見集約が難しいのです。出ていく人、残りたい人、自力では再建できない人、考えがまとまらない人、様々です。その意見がまとまれば、工事は進みます。
林市長は土木が専門で、液状化も区画整理もよく通じておられます。巡り合わせでしょうね。

朝日新聞オピニオン欄「人口減時代の防災・復興」に載りました

5月24日の朝日新聞オピニオン欄「交論 人口減時代の防災・復興」に、私の発言が載りました。朝日新聞が継続的に書いている「8がけ社会」の一つです。廣井悠・東京大学教授と対になっています。

・・・少子高齢化はさらに進み、2040年には働き手の中心となる現役世代が現在から2割減る。さらに制約が増していく「8がけ社会」において、地震や津波などの大災害にどう向き合えばいいのか。人口減少下の被災について考えを深めてきた2人に、防災と復興のあり方を聞く。

――東日本大震災の被災地に通って「ミスター復興」と呼ばれた経験から、過疎地の復興の難しさをどう考えますか。
「被災者に要望を聞けば『元通りにして欲しい』との声が出る。その思いに、政治家や役人が『できません』とはなかなか言えません。東日本大震災では、行政が率先して原状復旧を掲げ、災害公営住宅の建設や大規模な土地整備をしたのに、住民が減ってしまった地域が生まれています」

――なぜ、住民が思い描いた復興にならなかったのですか。
「人口減少下の地方で起きた災害だからです。日本の人口は2008年から減少に転じ、過疎と少子高齢化が進みました。被災すると都市部に移る人が増え、人口流出は加速する。集落を元に戻しても震災前の光景は戻らないのです」
・・・

――人手や財源の確保が今後ますます厳しくなる国や自治体に、どこまで対応できるでしょうか。
「個人が『移らない』という選択をしても、集落として考えた時に持続性が乏しくなる恐れがあるのは東日本大震災の事例が示しています。そして、今後は社会を支える働き手が減り、生活に欠かせないサービスの維持がますます困難になる。答えは簡単には見つからないと思いますが、能登半島の人たちには、ぜひ東北の現在地を見てもらい、新しいまちをどうするか、考えてもらいたいのです」・・・

4月20日の朝日新聞デジタルに載った「成否分けた復興「東北の現在地を見て」ミスター復興が伝えたいこと」の要約版です。

コメントライナー寄稿第17回

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第17回「管理職を育てる組織へ」が4月26日に配信され、30日のiJAMPにも転載されました。

今回は、有名企業で起きている性能偽装の原因を取り上げました。調査に対して、部下は「開発スケジュールが厳しいことを上司に伝えても、上司が取引先に対しスケジュールの見直しを申し出ることはなく、むしろ、決められたスケジュールに間に合わせるよう指導を受けるのみであったため、スケジュールが厳しくても、上司に相談することはしないようになった」と発言し、管理職は「この業務の経験がなかったため、業務に詳しい担当者を信頼し、業務を一任していた」と答えています。

関与した当事者たちは悪いのですが、彼らにも言い分があるでしょう。「私はこの分野の専門家でなかったが、会社の人事でこの席に着いた」「同僚も上司も、このような仕事の仕方を続けていた。なぜ私だけが」と。

職場管理の訓練を受けずに専門外の部署の管理職に指名された職員と、管理職に相談してもどうせ何も変わらないと思っている部下。彼らより、そのような人事を行った組織と幹部の罪は大きいのです。

朝日新聞デジタル「震災と人口減」

4月21日の朝日新聞デジタル「「震災=人口減」なのか 過去の予測と実際の人口、比べて分かった差」に私の発言が少し載りました。連載「8がけ社会」4月20日の「朝日新聞デジタル「ミスター復興が伝えたいこと」」の続きとなります。

・・・大規模災害は地域の状況を一変させ、住民の流出によって急激な人口減少を引き起こす。能登半島地震の被災地もいま、この問題に直面している。ただ、必ずしもすべての被災地で、人口減が加速するわけではない。東日本大震災などの被災地で、被災前に作られた将来推計人口と実際の人口を比べると、地域ごとの違いが見えてくる。
朝日新聞は今回、市町村ごとの将来推計人口を定期的に公表している国立社会保障・人口問題研究所(社人研)のデータと、国勢調査による実際の人口を比較した・・・

・・・10年近く復興行政に携わった元復興庁事務次官の岡本全勝さんは元々の地域からの人口流出が加速した結果、「仙台市への一極集中、あるいは釜石市などへの小集中が進んだ」と指摘する・・・

朝日新聞デジタル「ミスター復興が伝えたいこと」

朝日新聞デジタルに、私の発言「成否分けた復興「東北の現在地を見て」ミスター復興が伝えたいこと」が載りました。連載「8がけ社会と大災害」の第7回です。

・・・能登半島地震の被害が大きかった奥能登2市2町は、地震前(2020年)に暮らしていた65歳以上の割合が48.9%と5割に迫り、15~64歳の人数を上回っていました。高齢化がさらに進み、社会を支える現役世代が減っていく「8がけ社会」のもとで、災害からの復興をどう考えるべきでしょうか。東日本大震災の被災地に長年携わり、「ミスター復興」と呼ばれた岡本全勝・元復興庁事務次官に聞きました・・・