かつて、定年後に残された時間をどう使うかについて、書いたことがあります。「熟年に残された使い切れない時間」(2007年4月6日)。気になって、再度調べてみました。
まず、定年後の自由時間です。一日24時間のうち家事や睡眠に10時間使うとすると、残る時間は14時間。1年間では、14時間×365日=5,110時間。65歳で退職するとして80歳までの15年では、76,650時間。
次に、労働時間です。1年間では、8時間×250日=2,000時間(休日と祝日を除く。残業と年休を無視します)。22歳で就職して60歳まで38年間働くと、総労働時間は、2,000時間×38年=76,000時間。ほぼ同じです。
約40年間働き続けたのと同じくらいの時間がある。これは困ったことです。
次に、学校に行った時間と比べてみます。小学校から大学までに受けた授業時間は、標準で12,000時間程度です(それぞれ一定の想定を置いて、試算してもらいました)。
小学校、4,756時間。
中学校、2,747時間。
高校、2,685時間。
大学、1,395時間。
16年間の授業時間の6倍もの時間です。
ところで、年間総時間は、24時間×365日=8,760時間。労働時間は2,000時間と、4分の1もないのです。
かつて同僚と「災害って、休みの日か寝てるときに起きるねえ」と言ったことがありますが、勤務中に起きる確率は4分の1なのですね。
さらに、老後の時間をどう使うかを悩む前に、今現在の自由時間をどう使うかを考えるべきでした。これまで、飲み屋で費やした時間は仕方ないとして、毎日の放課後と土日をどうするか。寝ているのも、勉強するのも、運動するのも、同じ1時間です。