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1 官僚の発言

1 官僚の発言
(制度の維持と改革と)
官僚には、2つのことが期待されます。一つは、法律などで決められた制度の運用です。もう一つは、その制度の問題点や漏れ落ちている事項を見つけ、改革あるいはその提言をすることです。
その点、最近の官僚は「発言」が少ないと思います。それも、自分の名前での発言が少ないと思います。書かれている多くの「論文」は、制度の解説であって、未来に向けた改革論議は少ないです。時には、「文中、意見は私見である」と書いてあっても、文中に「意見」が出てこない「論文」もあります。

(発表の場)
官僚が自説を述べる場所も、案外ありません。各省が出す白書は、匿名です(この点、新聞の社説とよく似ています)。
各省が出版・関与している雑誌(政策情報誌)には、2種類有ります。私が面白いと思っているのは、「外交フォーラムESP」です。その他の多くは、提言や分析でなく、単なる解説が多いようです。
もう一つは、専門の商業雑誌です。これは「業界向け」ですので、読者の面から制約があります。改革論議よりは、制度の解説や予算の紹介が多くなります。一定の読者(購買層)が必要です。
私が専門にしている地方行政では、地方団体や地方公務員、大学などの研究者の需要があり、いくつもの雑誌があります。しかも、その性格上、予算の紹介ではなく、制度の解説と議論を内容とすることができます。
しかし、他の官庁では、そう多くはないのです。国家公務員制度や公務員管理、国の行財政改革について、これはという発表の場、あるいは発表している論文は見あたりません。
もう一つは、総合雑誌例えば「中央公論」等でしょう。
富山県庁にいるとき、「デルクイ」という、県職員による政策情報誌を創りました。実名・写真入りで、職員が自説を書くのです。かつ、市販しています。「デルクイ発刊趣意」(『デルクイ』創刊準備号1996年)に、私の意図を書いてあります。

2005年・新年のご挨拶

明けまして、おめでとうございます。みなさん、よいお年をお迎えのことと存じます。わが家も4人そろって、元気に正月を迎えました。
小生は、50歳になりました。世間では、「いい歳のおじさん」ですよね。もっとも、本人にその自覚はなく、まだまだ若造と思っています。総務課長らしい貫禄は、ありませんし(部下はいやがってるでしょうが)。といっても、今月下旬には国会が始まるので、来週から早速、本業が忙しくなります。
今年は、三位一体改革にとっても、重要な年となるでしょう。昨年火がついた「地方団体の結束」を消すことなく、前進へのエネルギーに変えなければなりません。放っておいただけ、要望だけでは、改革は進みません。もう一工夫と一努力が必要です。改革を進めるために、「伝道師活動」も精を出すつもりです。
後輩や子供たちに、少しでも良い日本を残すために、微力ですが頑張ります。今年もよろしくお願いします。

2004年・年末のご挨拶

平成16年も、今日で終わりです。いろいろなことが、ありました。私にとっては、次のような1年でした。
本業では、総務課長として、国会担当や省内調整をしました。仕事の一端は、このHPでも紹介しました。いくつもの「事件」はありましたが、職員の支えや関係者の方々のご理解で、任務を果たせたと思っています。ありがとうございました。
「三位一体改革」は、麻生大臣の側で、その進捗を見ることができました。このHPでも「実況中継」しましたが、大きな進展があったと思います。うまくいけば、後世から「転換点だった」と評価していただける程の展開だったと思います。もっとも、残された課題も多く、また歴史の転換点となるためには、さらなる努力が必要です。

副業では、東大客員教授を辞めました。今の職務では、平日通年の講義は、無理です。学会での報告など、講演はいくつかこなしましたが、かなりの件数をお断りせざるを得ませんでした。
原稿も、いくつか書きました。一番の力作は「進む三位一体改革-評価と課題」です。このHPも100ページ以上を追加し、訪問者も年間13万人を超えました。それまで2年間で4万人だったことと比べると、すごいですね。ただし、去年まで3年間、毎年単行本を出していたのですが、今年は時間がとれませんでした。
「岡本課長は、自分で忙しくしているのじゃないですか」とは、親しい記者さんの笑いです。そうですね。でも、忙しいとは、ありがたいことです。また、地方財政改革が目に見えて進むことも、そして引き続きしなければならない課題があることも。こうしてみると、今年も充実した1年でした。ありがとうございました。みなさん、よいお年をお迎えください。

日々の暮らし

今日、ようやく年賀状を書き終え、投函しました。今からじゃ、元旦には着かないでしょうねえ。昨年も、同じようなことを言っていました。進歩がありません。印刷は早くにできたのですが・・・。毎年、行をしているようなものです。宛名書きをパソコンにして、添え書きもしなければ、楽ができるのですが。
さらに今年は、「総量規制」に失敗し、840枚に増えてしまいました。まあ、行政改革の対象でないので、増えても問題はありません(笑い)。これでも、かなりの方に不義理をしています。いただきながら返事を出さず、ごめんなさい。これで、残っている「冬休みの宿題」は、原稿が3本、年明けの講演3回分の資料づくり、そのほか資料の整理です。