岡本全勝 のすべての投稿

2008.06.07

今日は第7回目の授業。官僚制の問題、特にその成果についてです。個別事例を挙げて説明するのですが、事例を話すと時間がかかります。公共事業それも個別の実例、護送船団行政、米あまり、幼稚園と保育園が統合できないことなどなど。でも、抽象論じゃ理解でないでしょうから、なるべく実例を入れて解説しています。ほとんどの学生(今日は2人ほどを除く)は、熱心に聞いてくれます。

2008.06.05

東京は、梅雨空が続きます。さらに、日によって寒暖の変動が大きく、最高気温が10度くらい上下します。クールビズがちょうどの日もあれば、翌日はネクタイがないと寒かったり。風邪を引いている人も多いです。皆さん、健康に気をつけてください。小生は、何やかやと仕事が入り、毎日それなりに忙しい日々を送っています。

都市的集積

先に、定住自立圏構想の紹介をしましたが、忘れていたことを書きます。大きなデパートや病院は、一定の人口が必要です。では、どの程度の人口があれば、そのような施設は成り立つか。それぞれ地理的・歴史的条件が違いますから、なかなか標準化は難しいです。山間部・離島では条件が違います。大都市の近辺だと、これまた大都市の影響を受けます。最も簡単な試算は、いま全国にあるそのような施設の数で、全国の人口を割ってみるのです。すると、単純な平均が出ます。定住自立圏の研究会では、そのような試算もしています。
第4回研究会の配付資料「定住自立圏域のあり方とイメージ」のp2です。これによると、新幹線の駅は300万人の後背人口が必要です。高速道路のインターチェンジは9万人。デパートは38万人、映画館は18万人。うーん、インターの数より映画館の方が少ないのか。スーパーは1万5千人です。塾は2千人あれば良く、飲み屋は400人あれば成り立つようです。結構面白いですよ。もちろん、単純平均値ですが。ご覧ください。

2008.06.04

4日の朝日新聞は、分権委員会勧告について、西尾勝委員長代理のインタビュー「市町村への移譲当然、内閣は明確に意志示せ」を載せていました。
「各省は相変わらず権限死守の路線です」との問に対しては、「これでも、ずいぶんと変わったんだ。・・河川や国道も前進した。かつては族議員が各省に分権委との接触を禁止して交渉すらできなかった。それが今回は国土交通省から分権の方向での回答が来た。族議員は確実に弱体化し、分権は少しずつ進んでいる」
「福田首相には、どんな対応を望みますか」との問に対しては、「内閣を支える各省がこれほど抵抗しているのだから、首相は『最大限尊重する』とは言えないだろう。各省と全面戦争するのではなく、内閣として実現項目を選び、各省に『これは内閣の意志だ。従え』というべきだ」詳しくは原文をお読みください。

2008.06.03

東京新聞3日の社説は、「地方分権勧告 官の抵抗いつまで許す」でした。
・・年内に予定される二次勧告では地方整備局など国の出先機関の見直しが焦点だ。出先で働く国家公務員は約二十一万人。多くの権限を地方に移せば、組織の統廃合につながり“身分”が危うくなるとの防衛本能が働いたようだ。 地方分権を掲げる福田内閣の方針に背を向けている。首相は見過ごしにしていいのか。これでは住民の関心も高まらない。役人の抵抗で「骨抜き」になった個所については、首相主導で骨を入れ直す作業をしてもらいたい。