投稿者アーカイブ:岡本全勝

民間連携事例と女性の参画事例

2012年11月6日   岡本全勝

11月5日に、次の2つの事例集を、復興庁のホームページに載せました。
1つは、「多様な担い手による連携事例」です。復興の現場で、行政機関と企業やボランティア団体が手を携えて取り組んでいる例を紹介しました。生活支援、雇用や産業支援、まちづくり支援、情報発信などの分野に分けて、事例を載せてあります。具体例を見ていただくと、「こんな工夫もあるのか」と、参考になると思います。昨日、「NPOとの連携を進めたい」と書きましたが、その実践の1つです。
NPOや企業は、いろんなかたちで、復興を支援してくださっています。それらを分類して紹介したいのですが、あまりに多様で整理し切れていません。そこで、今回は行政が、そのほか2者以上と連携を取っている事例に絞って、載せました。「もっとこんな事例もあるぞ」とお気づきの方には、ぜひ復興庁にお知らせください。順次、追加します。
もう1つは、「男女参画の事例」です。避難所の運営の際にも、女性の力が認識されました。復興の過程でも、女性の視点、女性の参画は重要です。まちづくり計画過程での参加、女性の仕事づくり、暮らしでの支援などに分けて、事例を載せました。緊急雇用を活用して働く場を作った例、女性外来診療室を作った例などがあります。他の地域でも、参考にしてください。
それぞれ、職員が、事例を集め、知恵を絞ってわかりやすい様式で解説を書きました。ぜひ、個表をごらんください。

大熊町の住民意向調査

2012年11月6日   岡本全勝

11月6日に、福島県大熊町の住民意向調査結果を公表しました。今回は、世帯別調査で、回収率は64%でした。大熊町は第1原発に近く、放射能汚染がきつい地域です。
帰還意思については、「戻りたい」が11%、「判断がつかない」が42%、「戻らない」が45%と、厳しい結果が出ています(p10下)。戻らない理由は、「放射線の不安」が81%、「原発の安全性に不安がある」が70%、「家が汚損され住める状況ではない」が68%、「商業施設が元に戻らない」が63%などです(p11、複数回答)。

NPOの貢献

2012年11月5日   岡本全勝

11月5日の朝日新聞連載「限界にっぽん、福島が問う政府」は「避難町民、結束へNPO」として、NPOの活躍を取り上げていました。
その例として、福島県浪江町からの避難民でつくっているNPO法人「まつづくりNPO新町なみえ」が取り上げられています。この団体は、全国に散らばった避難者の交流に力を入れ、孤独死も防いでいます。
・・全国に散らばった人たちをつなぐ役目を政府が担いきれず、その穴を町民自らが始めたNPOが埋めている・・
復興庁で非常勤職員を勤めてもらっている田村太郎さんが、「お雇い民間人」として紹介されています。
・・活発にうごくNPOなどの民間団体の力を生かそうと、政府も模索している・・
・・2年前後で異動をくり返す霞が関では、そもそも専門性にすぐれた人材は生まれない。民間の専門家との協力は欠かせないはずなのに、十分にできていないのは「政府も民間を信用していないから」。民間は言いたいことだけ言って責任をとらない、といった意識が政府には強いという。
・・「おたがいに不信をもつ政府と民間のあいだには『通訳』が必要なのに、それができる人材が足りない」と湯浅(誠)さんは話す・・
記事には、福島を支援している団体の活動例や、NPOと行政を比較した特徴の差を整理してあります。原文をご覧ください。
復興庁では、ボランティア活動やNPOの活躍に期待をしています。役所ではできない、やりにくい分野があります。また地域の復興は、行政だけでできるものではなく、企業やボランタリー・セクターの役割も重要です。このホームページでは、繰り返し主張しています。「被災地から見える「町とは何か」~NPOなどと連携した地域経営へ~」にも、詳しく書きました。先日の総理大臣の所信表明演説でも、触れていただきました。
復興庁では、「ボランティア連携班」をつくって、田村さんのようなNPOの「復興関係のプロ」に来ていただき、助言をもらっています。記事が指摘するような「官僚や行政機構の欠点」は確かにあります。反省しなければなりません。それを、少しずつ打破したいのです。
まだ取り組み始めたばかりですが、関係者の理解と協力を得て、成果を出していきたいと考えています。リュックサックを背負った個人ボランティアの活動は、広く認知されているのですが、NPOの活動はまだ理解が少ないです。マスコミも、NPOの活動をどんどん報道してください。

大震災による企業倒産、今回の災害の特徴

2012年11月4日   岡本全勝

10月29日に、帝国データバンク(民間調査会社)が、東日本大震災の影響を受けた企業倒産件数を発表しました。先日、各紙が伝えています。
1年7か月で、1,000件に達し、阪神大震災の同時期(291件)と比べて、約3.4倍の早さになっています。規模がはるかに違うのです。
地域別では、関東が約5割です。また、中部や九州でも件数が多く、大震災が消費や物流に与えた影響がわかります。
直接被害は、85件で約1割です。社屋の倒壊や津波の浸水被害です。残りの9割は間接被害で、買い控えや自粛による売り上げ低下(小売り・サービス業)、物流網の混乱による調達難(建設・製造業)、得意先が被災したことなどです。ここでも、消費や物流(サプライチェーン)への影響が大きいです。今回の災害の特徴が、現れています。
業種別では、旅館・ホテルが最も多いです。これは、観光客、それも全国的な外国人観光客の現象の影響でしょう。次いで内装工事、土木工事、貨物自動車運送が多くなっています。
倒産企業の従業員数は、正規雇用で1.6万人です。非正規を含めると、2.4万人と推計しています。
原発関連倒産は、90件あります。野積みしていた商品が放射能汚染を受けて輸出が減ったこと、停電によって温度管理ができず培養していたキノコの品質が悪化した例もあります。

回復が進む被災地の農畜産物

2012年11月4日   岡本全勝

11月1日の日経新聞夕刊が、「被災地の農畜産物、回復。復旧進み、風評被害も緩和」を書いていました。
・・宮城、福島、岩手各県のコメや牛肉などで、震災前の2010年の出荷量や市場価格に届き始めたものもある。津波の被害を受けた農地の復旧が進んだほか、原子力発電所事故を巡る風評被害が緩和しつつあることも要因だ・・
福島県のモモ(全国2位)は、この夏の京浜地区での卸値が平年並みに回復。福島県のリンゴ(全国5位)は、京浜地区での卸値が昨年の1.4倍に。宮城県のコメ(全国7位)は、今年の収穫量が1昨年の98%に回復。岩手県の肉用牛(全国7位)は、東京中央卸売市場での卸値が全国平均を上回りました。
元気が出るニュースです。マスコミには、このような分析記事も書いてほしいですね。
農林水産業は、この地域の主要な産業の一つです。もちろん、まだ復旧していない農地や漁業、風評被害に悩む産品もあります。