日本人は世間の目を気にするか

日本人論や日本特殊論の定番に、「日本人は世間の目を気にして行動する」という説があります。確かに、法律で強制していないのに、みんながマスクを着用することなどは、世間の目を気にしているということで説明がつきます。「世間という同調圧力

他方で、「本当かな」と思う事例もあります。私たちは子どもの頃から「人に笑われないように」と教育されてきました。でも、朝の通勤通学の電車中で、たくさんの人がスマートフォンのゲームやドラマに熱中しているのは「みっともない」とは思わないのでしょうか。

国際社会においても、明治以来、「西洋先進国に遅れてはいけない」と「笑われないように」と言われてきました。ところが、1991年の湾岸戦争で、石油をこの地域に大きく依存しているのにもかかわらず、不法なイラク軍を追い出すために関係国が軍隊を派遣する中、日本だけがお金で解決しようとして、世界から厳しく批判されました。
上記のマスクについても、現在ではほとんどの国で着用をやめたのに、日本はまだ守っています。先日ヨーロッパに出かけた知人が「誰もマスクをしていなくて、している自分が恥ずかしかった。すぐに外しました」とのこと。

これらを見ていると、どうも日本人が気にする「世間の目」は一貫せず、ご都合主義的です。そして、「自分では判断したくない」「大きな負担はいやだ」という意識の表れのようにも見えます。
それにしても、エスカレーターの右側が空いているのに、左側に延々と並んで待つのは、やめませんか。非効率です。鉄道会社が「二列に並んで、手すりを持って・・・」と呼びかけているのに、改善されませんね。