宇宙への挑戦を支える民間の保険

12月1日の朝日新聞に「民間初の挑戦、支える宇宙保険 三井住友海上、オーダーメイドで設計」が載っていました。

・・・日本の宇宙ベンチャー「ispace(アイスペース)」(東京)が、無人の月着陸船を打ち上げる。無事に月までたどり着けば、民間初の偉業となる可能性がある。その歴史的な挑戦を陰で支えているのは、日本の損害保険会社による宇宙保険だ。
民間初となる月探査計画「HAKUTO―R」で保険を引き受けるのは三井住友海上火災保険。アイスペースと共同で「月保険」を開発した。打ち上げから月面着陸までに起こりうる損害を切れ目なく補償する。月着陸船から発信されるデータによって異常を検知して、保険金を支払う仕組みだという。
三井住友海上は宇宙保険との関わりが古い。宇宙開発事業団(NASDA、現宇宙航空研究開発機構〈JAXA〉)初の人工衛星「きく1号」が打ち上げられた1975年、打ち上げ場所の周辺家屋などへの損害リスクを補償する「宇宙賠償責任保険」を国内で先駆けて開発した。以来、50年近く手がけてきた・・・

保険の起源の一つは、中世欧州での船舶保険です。航海は儲かる代わりに危険も大きく、その危険を分散したのが保険です。現在においても、これまでにない新しい事業に乗り出す場合には同じ問題があります。それを支えるのが、損害保険です。経済発展を支える大きな公共的役割があります。