うつ病、ウイルスも関与か

5月21日の日経新聞「カラダづくり」は「うつの発症にウイルスが関係?」でした。
疲労が蓄積すると、心の病になる確率が高くなります。この記事によると、ウイルスも関与しているとのことです。

・・・疲労がたまるとヒトヘルペスウイルスが活性化し、口唇ヘルペスを発症するように、うつ病にもウイルスが関与することがある・・・
・・・近年、うつ病の発症に脳の炎症が関わっていることが明らかになった。この炎症を引き起こす要因の一つとして「HHV(ヒトヘルペスウイルス)―6が関与している」と、東京慈恵会医科大学(東京・港)の近藤一博ウイルス学講座教授は指摘する。
HHV-6は日本人のほとんどが乳児期に感染する突発性発疹の原因ウイルスで、通常は血液中に潜伏している。ところが体が疲れると、再活性化し唾液(だえき)中に放出される。
疲れた際に発症しやすい口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスが引き起こすが、HHV-6はより疲労に反応しやすく「唾液中のHHV-6の量で疲労度が測れる」(近藤教授)。
うつ病の発症にHHV-6が関与するしくみについて、近藤教授は「唾液からHHV-6が鼻の奥にある嗅球(臭いを感じる器官)に移行・潜伏感染し、そこでSITH-1と命名したたんぱく質を発現させる。それが嗅球のアポトーシス(細胞死)を引き起こす」と説明する。このアポトーシスが脳内のストレス物質を増やし炎症を促すというのだ・・・