ウィキペディア20年

5月1日の日経新聞、村山恵一・コメンテーターの「20歳のWikiに映る「格差」 ネットの百科事典の壁」から。ウィキペディアができて、もう20年、まだ20年なのですね。
・・・無料のオンライン百科事典ウィキペディアが2001年の開設から20年を迎えた。記事は5500万本以上あり、閲覧は月に150億回以上にのぼる。インターネット時代を象徴する存在に育った。
感じるのは「人とネット」をめぐる2つの側面だ。今後の希望を照らす「光」と、対応すべき重い課題を示す「影」がある。

まずは「光」から。匿名の個人がボランティアで編集者(新規記事の執筆や修正を担う人)をつとめるコミュニティーの力だ。
ウィキペディア創設者のジミー・ウェールズ氏がはじめに手がけたのは専門家が編集するサービスだったが、すぐ行き詰まる。1年で書かれた記事は12本だった。

並行して試みた誰でも参加できるウィキペディアは開始後1カ月を待たず1000本を突破した。ほどなく日本語版を含む多言語化が始まり、利用は世界に広がる。
運営する非営利団体、米ウィキメディア財団は編集に直接タッチしない。編集者は世界の28万人(月間)。毎分350回編集され、中立性などの基準を満たさない編集をする「荒らし」があってもおおむね5分以内に対処される。
記事への出典明記、意見の対立を収める対話・審議、集中的な編集の繰り返しなどで混乱したときの編集機能の一時停止……。こうしたルールやしくみはあるが、やはりこのサービスの肝は大勢でコラボレーションする精神だ。
「世の中のために良いことをするという使命感をもった人たちのコミュニティーがウィキペディア成功の理由だ」。財団のジャニーン・ウッツェル最高執行責任者(COO)は語る・・・

記事は5500万本以上、編集協力者は月間28万人以上、閲覧は月間150億回以上、荒らし行為への対処5分以内、対応言語300以上だそうです。私もお世話になっています。