連載「明るい公務員講座」第13回が、発行されました。今回は、「資料の分類と保管」の3回目「電子データ」です。今回の記述には、困りました。私は、紙文書で育ったので、電子書類の整理については、達人ではありません。もっとも、私だけでなく、多くの社会人が同じ状況だと思います。だって、電子機器類やソフトウエアが日進月歩で、定番が定まらないのです。本屋に並んでいる資料整理術や、文書の手引きの本も、紙媒体ばかりです。「これだ」という電子データの整理術の本があれば、教えてください。今回の内容は、次の通り。
電子データの整理が難しい、フォルダーによる分類保管、共有文書の管理、個人の勉強資料、自宅での資料整理、自分に合った整理術を作ろう。
この見出しだけでも、これまでのハウツー本にはない内容だと、わかっていただけるでしょう。今回の第13回で、第1章が終わり、次号からは第2章「自分を磨こう」に入ります。
月別アーカイブ: 2016年3月
何かと忙しい
7日、8日(月曜日と火曜日)と出張したので、今朝は7時半過ぎに出勤。たまっていた電子メール200通ほどを、急ぎのものとそうでないものに分別して、せっせと処理しました。しかし、敵もさるもの。8時過ぎに出勤して、次官室に攻めてくる職員がいました。笑い。「明日までにお願いします」という、原稿依頼とか。おいおい。
決裁などは処理できたのですが、積まれている資料はすべては片づかず、持ち越しへ。
明日10日(木曜日)は夕刻から宮城県へ1泊2日の出張、12日(土曜日)からは岩手県へ1泊2日の出張です。今週はそれぞれ1泊2日の出張で、3県を訪れることになります。
市町村長と国民の、復興への評価
3月7日の読売新聞は、被災42市町村長へのアンケート結果を載せていました。政府の対応への評価は、大いに評価できるが2人、ある程度評価できるが35人で、合わせて9割近い首長が評価してくださっています。あまり評価できないが5人です。これは、去年、一昨年とほぼ同じ傾向です。原発事故については、15市町村長のうち、ある程度評価できるが8人で、約半数です。これは、昨年より改善しています(去年の記事、2015年3月2日)。詳しくは、記事をお読みください。
3月8日の毎日新聞は、全国世論調査(1736世帯を対象にして回答は1017人、回答率59%)を載せていました。それによると、被災地に対する政府の支援や復興への取り組みについて、大いに評価するが5%、ある程度評価するが41%です。あまり評価しないが36%、まったく評価しないが9%です。評価するの合計が46%、評価しないの合計が45%で、ほぼ同数です。政府に厳しい毎日新聞(?)で、半数の方から評価してもらっています。
これらは、政府の各種政策の中でも、高い評価ではないでしょうか。もちろん、まだまだ頑張る必要はあります(参考、拙著『東日本大震災 復興が日本を変える』p81)。
5年経った、原発被災地域
3月7日8日と、福島県に視察に行ってきました。原発被災地域です。しばらく行かない間に、大きく変わっています。東京の復興庁にいても、職員から報告を受けているのですが。現場に行って直に話を聞くと、よくわかります。
まず、帰還できるようになった地域と帰還が見えてきた地域では、医療や商店など、生活に必要な環境が整えられつつあります。町に入ると、生活の雰囲気が感じられます。まだ帰還できない地域では、帰還に向けての計画が作られつつあります。全面的に帰還するのは無理なので、復興のための拠点を作ろうというのが、各町の考えです。
5年前の事故直後は、「いつになったら帰ることができるのだろうか」と、まったく見通しが立ちませんでした。また、放射線量が高く、帰還困難とした区域は、帰ることができないことを前提に、「故郷喪失賠償」が払われています。すなわち、土地や建物は全額賠償し、精神賠償は11年分が支払われています。しかし、そのような地域でも、限られた地域ですが、帰還と復興に向けた検討が始まっています。各町の幹部たちの前向きな姿に、勇気づけられました。
東松島市、市長のアイデア
3月7日の日経新聞地域面に、「被災地に民の力も」が載っていました。その中でも、ぜひ読んでいただきたいのが、東松島市のがれき処理です。通常年の100年分のがれきが出た市では、阿部市長の決断で、がれきを分別して回収しました。木材、土砂、畳、金属など、19種類に分けて回収したのです。金属類は資源として売り、木材やコンクリートは建設資材などとして活用しました。おかげで、処理費用は、3分の2ですみました。
被災後に視察に行った際に、市長の案内でがれきの分別置き場を見た際に、感心しました。このホームページでも、書いたことがあります。これ以外にも、住民が会合を重ねて町づくりをしていることなど(2016年2月7日の記事)、阿部市長のアイデアと決断力、行動力には、脱帽です。