新しい世界史の見方

川北稔著『世界システム論講義―ヨーロッパと近代世界』(2016年、ちくま学芸文庫)が、勉強になりました。2001年の放送大学の教科書が、文庫になったものです。学生時代に習った歴史が、古くなっていることを痛感します。ヨーロッパ中心のものの見方、国家を単位とした見方、先進国に向かって後進国が発展していく歴史、これらが否定されます。
アメリカをつくったのは、勤勉なキリスト教徒だけではないこと。そんなきれい事ではないようです。先進国が工業化される過程で、後進国が低開発国にされたこと。同じ植民地でありながら、北アメリカ北部、南部、カリブ海地域が、違った発展をしたのか。ご関心ある方は、お読みください。面白く読みやすいです。