改革の勧め

私は、部下職員がアイデアをもって、これまでの仕事を変えるべきか、従来どおりですますかを悩んでいる時は、よほどのことがない限り、「変えてみようよ」と、勧めます。
どんな小さな改革でも、面倒なことです。上司に聞かれた時に、「これまで通りです」と答えるのは、楽です。それでも、変えようと思う気持ち。それを大事にしたいです。彼や彼女は、新しい目で、あるいは1年やってみて、これまでのやり方が変だと、思いついたのです。
せっかくの改革の芽を摘んでしまうと、もう彼は、次の改革に手を出さないでしょう。まずは「変だ」と思う発想、そして「変えよう」という意欲が、大切なのです。やってみて、以前の方が良かった場合、そんなことはまずはないですが、元に戻せばいいのです。
上司が問題点を見つけて、改革を部下に指示するということも、重要ですが、限界があります。工場現場での「カイゼン」は、従業員の自発的行為で、成り立っているのです。
小さな改革を実現することで、自信がついて、また学習して、次の大きな改革に取り組むことができます。元気な職場になるか、沈滞した職場になるか、上司の態度によるところが大きいです。
改革には、その職場の権限で改革できること、上司の了解が必要な場合、予算や定員が必要な場合、外部関係者や住民の了解が必要な場合と、軽いものから重いものまであります。その軽重を判断し、手順を考えるのは、上司の責任です。
ここで上司が「面倒だから、従来通りにしよう」と「逃げる」と、部下から信頼を失います。「このような改革案をもっていっても、どうせ、うちの課長は、いろいろ理由をつけて逃げるからなあ・・」と。