被災者生活支援チームの評価

日本自治学会が、2011年7月(大震災発災後4か月)に行ったシンポジウムで、片山善博総務大臣(当時)の基調講演「震災復興のしくみを問う」がありました。その6ページに、次のような話が載っています。
・・その他にも、色々なことをやっているのですけれども、仮設住宅が足りないとか、できても入居が進まないとか、こういうニュースになる分野があったり、それから、がれき処理がなかなか上手くいかないという分野がありまして、連日報道を賑わせておりますけれども、そうでない分野で地道にやっているチームがありまして、そこを私は副本部長という立場でやらせて頂いておりまして、殆ど毎日のようにそのチームと一緒に検討したり、それから指示をしたり、チェックをしたりしております。
それで、とかく政府が会議ばかり多くて、何事も進んでいないのではないかと、報道で大体、定番の評価になっておりますけれども、そこは当たらずとも遠からずの面がないわけではありません。そういう部分もあります。私もいくつかの会議に出まして、正直を申しまして、これは本当に会議を開くための会議だなという印象を受けざるを得ないものもあります。ただ、今、ご紹介しました「被災地生活支援チーム」というのは、連日開いているのですけれども、これは非常に機能的な会議、チームでありまして、各省から選りすぐった官僚、大体、課長クラスが出席しておりまして、そこにサングラスの松本さんと、私と仙石さんと、経産省の松下副大臣と、大体いつも揃います。
各省から集まってきている参事官クラスの役職の分担を決めていますから、それぞれに問題提起をする。それに対して、次の会議にはレスポンスがあって、それで上手くいっていればよしとするし、上手くいっていなければ、上手くいくための手立てを講じる。場合によって事務的に話が進まなければ、私の方から、私だけではありませんけれども、私や他の政治に携わっている者から、然るべき所に直接指示をしたりお願いをしたりするというようなことをやっておりまして、政治主導のもとに官僚組織との間で非常に有機的な連携が取れております。
私が一番嬉しいのは、そのチームというのは、今、かなり縮小したのですけれども、役人の皆さんが生き生きと仕事をしてくれているところです。多くの人が非常に仕事が楽しいと言ってくれていまして、なかにはおべんちゃらを言う人もいるかもしれませんが、結構、難しい課題を与えるのですけれども、見ていて本当に皆さん、生き生きとてきぱきとこなしていくケースが多いのです。それに対して、きちんと評価をしてあげると、官僚たちも満足感を得て、次のよい仕事をしていこうという形になるわけであります・・