福島再生基本方針決定

今日13日に、「福島復興再生基本方針」が閣議決定されました。内容は、概要を見ていただくとして、本文は110ページもの大部のものです。
当初は、5月中に決定する予定でしたが、県や市町村と協議を重ねることで、今日までかかりました。法定の協議にかける前のすりあわせでも、市町村からは約400項目の意見をいただき、それらを調整したのです。関係者にはご納得いただいているので、問題はないと思います。
福島県知事からも、「復興庁はよくやってくれた」という趣旨の、ねぎらいの言葉をいただきました。ありがたいことです。
もちろん、方針や計画は作ることが目的ではなく、それを実行して評価されるべきものです。しかし、このように閣議決定することで、政府全体を縛ることになり、国民の前に国の責務を明らかにしたことになります。これからは、ここに盛られた事項を実施し、なるべく早い帰還を進めることが、私たちの仕事です。

昨日に引き続き、今日も福島県に行って、これからの進め方について12市町村の方と意見交換をしてきました。「遅い」「進んでいない」と批判されますが、県や市町村の協力を得て、一つずつ進めています。
一番困る批判は、具体的な事項を指摘せず、「遅い」と言われることや、物差しを示さずに「遅れている」と批判されることです。岩手県や宮城県と比較して、「進んでいない」とおっしゃる方もおられますが、津波被害は水が引いたら復旧に着手できます。放射性物質に汚染されたところは、自然減衰したり除染しないと、復旧に取りかかることはできません。避難区域は、避難が解除されてからになります。
「住民の立場に立っていない」とか、「寄り添っていない」というご批判もあります。批判は甘んじて承りますが、どの点がだめなのか具体的に指摘していただかないと、是正しにくいのです。