今日9日は、「民間連携による復興支援」(梅田スカイビルウエスト )に、大阪まで行ってきました。復興庁の参事官たちと一緒に、今取り組んでいる企業連携の試みを、お話ししてきました。
企業には、発災直後の救援、そして復旧過程で、大きな貢献をしてもらいました。無償の支援だけでなく、本業を活かした貢献もあわせてです。その後、復興過程になって、被災地で求められることは、変わってきています。阪神淡路大震災の被災地域と異なり、今回の被災地は、暮らしの再開のために、商業サービスや働く場が必要です。また、働く場や地域の活力として、産業振興が必要です。そして、自己責任・自力再建だけでは、商店や中小企業は再開できません。人の応援、ノウハウの支援、販路の拡大支援などが、求められています。それを、お願いしてきました。
カテゴリー別アーカイブ: 講演
講演
大阪でのシンポジウム
今日は、大阪まで、関西経済連合会のシンポジウムに、行ってきました。「復興加速化のためにこれからすること」です。アイリスオーヤマ(株)の大山健太郎社長、南三陸ホテル観洋の阿部憲子女将と、気心の知れている人たちと一緒でした。250人ほどの人が、熱心に聞いてくださいました。関西は、阪神淡路大震災を経験しておられるので、東日本大震災でも積極的に支援をしてくださっています。
その後、神戸まで足を伸ばして、神戸市役所の方たちと打ち合わせ。仮設住宅から本格住宅へ移る際や、移った後のコミュニティ維持をどうするか。経験とノウハウをお持ちで、被災地の自治体を支援してくださっています。高台移転や住宅再建が本格化すると、こちらの課題にも対応しなければなりません。「国土の復旧」から「生活の再開」への、重点の移行です。
北上市シンポジウム
今日は、北上市で開かれた「北上市震災復興支援シンポジウム」に、行ってきました。北上市は、岩手県の内陸部ですが、発災以来、NPOと連携して沿岸部の被災市町村を積極的に応援してくださいました。例えば、大船渡市の仮設住宅見守りを、やってくださいました。大船渡市役所は被災して、とてもそこまで手が回らなかったのです。当時この話を聞いて、「こんな支援もあるのだ」と驚いたことを覚えています。
今日のシンポジウムでは、復興支援活動の報告や協働パートナーからの活動報告のほか、「これまでの復興支援活動の検証と今後のあり方を考える」をテーマにしたパネルディスカッションが行われ、それに参加しました。戸田公明・大船渡市長、藤沢烈さん、鹿野順一さん(いわて連携復興センター代表理事)と、顔見知りの仲間です。
日頃考えている「今回の大震災で変わったこと、新しい試み」を、お話ししてきました。このように、支援するだけでなく、その検証をすることは重要です。会場満員、250人もの方が熱心に聞いてくださいました。私も、そろそろ今回の経験を、文章にまとめなければなりませんね。(2014年2月1日)
2月1日に参加した、北上市のシンポジウムを伝える新聞記事「新たな支援の形模索、市震災復興シンポ」(2月2日岩手日日新聞)を、教えてもらいました。
9月11日講演、多様な主体による復興支援
今日は、仙台で開かれた会議「寄りあいNIPPON」で、基調講演をしてきました。150人を超える人が、集まってくださいました。この会議は、行政だけでなく、NPOや企業など、復興に携わっているさまざまな分野(セクター)の方が、課題を共有し連携協力することで、今後の復興を進めようという仕掛けです。
ありがたい試みです。本来なら、復興庁や地元自治体が仕掛けてもよい会議です。田村太郎さんの「指示」で、二つ返事で引き受けました。
このページでも繰り返し述べているように、復興は行政だけで、できるものではありません。インフラ復旧は行政ができますが、被災者の不安に答えることや、見回りや相談業務などは、NPOの助けが必要です。復興を「国土の復旧」ではなく、「暮らしの再建」ととらえると、企業、NPOそのほかの中間団体、コミュニティなど、さまざまな人や団体の協力が必要です。
私の持ち時間は25分なので、復旧の現状と課題はごく短くして、NPOや企業の方に期待することを、述べてきました。官庁からの解説ではなく、民間の方々への扇動(アジテーション)でした。私の思いが、伝わりましたかね(苦笑)。
発災直後の救助の時期、避難所生活の時期、そしてこれからの本格住宅への移住の時期と、時間が経つと現地での課題も変わってきます。NPOなどに期待する活動内容も変わってきます。これをどう誘導するか。市町村役場とどのように協力しながら進めるか。被災者や国民の理解をどう得るか。必要な資金をどのように調達するか。課題はたくさんあります。
私の持論については、次のページをご覧ください。
「被災地から見える「町とは何か」~NPOなどと連携した地域経営へ~」(共同通信社のサイト「47ニュース、ふるさと発信」2012年8月31日)
通訳つき講演
今日は、国際研修交流協会の国際セミナーで講演をしに、裏磐梯まで行ってきました。私の役割は、復興の成果と課題をお話しすることです。時間が限られているので、最も簡単な3枚紙で、お話ししました。
内外から来られた100人もの方が、聞いてくださいました。さまざまな職種の方である上に、同時通訳つきなので、なるべく通訳しやすいように心がけて、しゃべりました。資料は日本語でしたが、英文も用意しておくべきでした。
他の講師の講義も聴きながら、「どのように話すと、聞いてわかりやすいか」を考えていました。U副知事の話は、内容といい、資料といい、しゃべり方といい、堂に入ったすばらしいものでした。
私は、普段から早口なうえに、次々と話したいことが頭に浮かぶので、話が飛んでしまいます。
まずは、ゆっくりと話すこと。これは、発声をゆっくりすることではありません。それよりは、文章と文章の間に、息継ぎを入れることです。一度、試してください。
次に、主語と述語をわかりやすく、短い文章で話すこと。特に通訳があるときは、自分が通訳だったら「どんな話し方だと、通訳に困るか」を、考えてみてください。長い文章の最後に。「・・とは、私は考えません」なんてこられたら、困りますよね。
通訳がある場合は、さらに単語にも、注意が必要です。日本人同士なら伝わる単語も、外国人に伝えようとすると、難しい場合があります。「がれきの広域処理」といっても、「広域処理」は、解説が必要ですよね。
欲張って、多くの内容を話そうと考えないこと。話のポイント、覚えて帰ってもらいたいことは、3つまでです。それ以上は、講演では無理です。そして、そのポイントを繰り返し伝えること(1、2、3の次は「たくさん」。2008年8月16日)。
自分が聴衆だったら、どれだけ覚えて帰ることができるか。それを考えたら、細かいことやたくさんのことは、伝わりません。
磐梯高原は気温20度で、さわやかでした。新幹線とバスの窓から見える田んぼでは、稲が実り穂を垂れていました。まだ青いですが。家に帰ると、近所で高円寺阿波踊りが始まっていました。こちらは熱気がむんむんです。