カテゴリーアーカイブ:政治の役割

内閣制度130年

2015年12月22日   岡本全勝

今日は、総理大臣官邸での内閣制度創始130周年記念式典に出席しました。式典には、歴代の総理、官房長官、副長官と、現在の大臣、副大臣、政務官、事務次官が招かれたようです。
今年は戦後70年ですから、明治から戦前が60年、戦後が70年です。戦後の方が、長いのです。もっとも、新憲法は昭和22年、1947年ですから、2年のズレはあります。さらに、内閣制度は明治憲法より先に始まっていますから、単純に旧憲法下、新憲法下での対比にはなりません。
私が60歳です。戦前の内閣制度、明治憲法は私くらいしか、もたなかったのです。現憲法は、私より10年長生きしています。しかし、それぞれ、一度も改正されていないのです。これは、弱いですね。

アメリカの3大・大統領

2015年12月18日   岡本全勝

吉松崇著『第格差社会アメリカの資本主義』(2015年、日経新聞出版社、日経プレミアシリーズ)。著者は日米の金融機関に勤めた人で、アメリカの新しい富裕層=金融界でとてつもなく儲ける人を紹介しています。低所得者層について書いた本ではありません。それはそれで勉強になるのですが、ちょっと違った点を紹介します。p141。
・・・普通のアメリカ人に「歴代大統領の中で、偉大な大統領は誰か?」と尋ねると、ワシントン、リンカーン、セオドア・ローズベルトの3人の名前は必ず出てくる。4人目となるとフランクリン・D・ローズベルトか、アイゼンハワーか、ジョン・F・ケネディか、はたまたロナルド・レーガンか、このあたりは人それぞれの政治的立場により様々であり、コンセンサスはない。
ワシントンは言うまでもなく独立戦争の英雄である。リンカーンはアメリカの分裂を回避して奴隷解放を成し遂げた功績、そして、セオドア・ローズベルトは今日に至る現代アメリカの背骨を形成した人だからだ・・・

先進国で最も多い国政選挙

2015年12月6日   岡本全勝

日経新聞1面連載「税金考」12月6日に「選挙のわな。先送り誘発、再考の時」から。
・・・「選挙が多すぎる」。早稲田大学の日野愛郎教授はこう指摘する。
戦後70年の国政選挙の回数は、日本47回、米国35回、フランス29回、英国19回、ドイツ18回だ。「どんな国でも選挙を意識すると政治家は痛みのある改革に動けない。日本の政治制度は改革の先送りを誘発しやすい構造だ」(日野教授)
必要な政策をきちんと実現するには政治の安定が不可欠だ。ドイツでは議会の解散を強く制限。内閣不信任案の決議の前に後任首相を選ぶことを義務付けた「建設的不信任制度」がある。任期満了前の議会解散は戦後70年でわずか3回。日本は25回だ。
痛みの分配が迫られる時代。日本の政治制度改革に深く関与してきた佐々木毅元東大総長は1年半おきに国政選挙がある日本の政治についてこう思う。「長期的な課題が結局、1年ごとの話に翻訳されてしまい、国家百年の計が語られることがなくなってしまった」・・・

自民党政治の50年

2015年11月13日   岡本全勝

13日の日経新聞に「自民党50年」が載っていました。その中で「高度経済成長の波に乗り、富の分配を努めた前期。冷戦終結で反共の目標を失い、中道勢力との連携で何とか政権を維持してきた後期」との総括があります。よく言い当てていると思います。ただし、財政面からの分析を続けるなら、「高度経済成長の波に乗り、富の分配を努めた前期」の続きは、「経済成長が止まった後も、赤字国債でその路線を続けた後期」だったと思います。これは、自民党への批判でなく、日本の政治と行政への評価です。
私の主張は、「新地方自治入門」に書いたように、戦後日本の国民と国家の目標は豊かになることであり、それに成功した。その間、政治と行政は経済成長の上がりである税金で、公共サービスと社会資本整備をした。それが、日本社会を豊かになることに寄与し、政治と行政も成功した、です。政治=自民党政権と、行政=各省・官僚は、行政サービスを拡充するとともに、公共事業や補助金を配分し、減税や租税特別措置という「補助金」を配分したのです。これは、地域別・業界別に行われ、「主計局-各省(各局)-族議員-業界」という鉄のトライアングルを作りました。また、このような業界別でなくても、公共サービスとともに本格的増税をしたことがないというかたちで、国民全体に利益を還元したのです。できたのです。
経済成長が止まり、税収が増えなくなっても、借金(国債と地方債)で、この構図を続けました。いえ、続けています。「新地方自治入門」p125図表5-2をご覧下さい(戦後日本の経済成長と税収に載せてあります)。これまでのような、族議員の集合体である自民党や各省官僚制は、この構図に適した仕組みです。富の配分政治を変えるためには、族議員を打破し、各省官僚制を変革しなければなりません。
同じく日経新聞「風見鶏」では、西田編集委員が「シンクタンクで行こう」を書いておられました。「霞ヶ関の官僚機構と二人三脚で、自民党は結党以来の50年間、ほぼ一貫して政権を担ってきた。霞ヶ関は自民党の知恵袋であり、シンクタンクとも言える存在だったが、自民党は50周年記念事業の目玉として独自のシンクタンクを創設する」「霞ヶ関の発想からは出てこない政策が必要になっている」「小さな政府と言っても、党内でイメージが定まっていない。自分の首を絞める話だから、こういう問題意識は役人からは絶対出てこない」
2つは別の記事でしたが、期せずしてシンクロナイズ(同調)していました。

国際貢献・新しい政治

2015年11月7日   岡本全勝

7日の朝日新聞に「国際緊急援助隊」の解説がありました。1987年に国際緊急援助隊派遣法ができました。救助・医療・専門家・自衛隊のチームがあります。日本が国際貢献している重要な活動です。しかし、国民の何割が、この活動や枠組みを知っているでしょうか。外国の大災害に派遣されたときにはニュースになりますが、学校や教科書で学んだ人はどれだけいるでしょうか。高校入試、いえ大学入試でも、かなり正解率は低いでしょう。公務員でも、案外知らないと思います。このような事実を、もっと、教育の場で取り上げてほしいと思います。