カテゴリー別アーカイブ: 再チャレンジ

行政-再チャレンジ

高齢者の社会参加

5日の日経新聞は、高齢社会国際会議を特集していました。そこで紹介されているアメリカの非営利組織AARPは、50歳以上の会員3,800万人からなる、高齢者の暮らしを良くし、そのために社会を変えていこうとする団体です。政治にも、大きな影響力を持っているようです。元来は、引退を意味しているリタイアメントが、再創造に変わってきたことが指摘されています。
堀田力さんは、かつてホワイトカラーだったシニアの男性について、次のように特徴を述べておられます。
彼らは高度成長期に毎日、深夜まで一生懸命働き、家には寝に帰るだけという生活を送ってきた。その結果、家庭生活、地域生活がないまま年を重ねてしまった。趣味や友人も持たず、定年後は何をしたらいいのか分からないという状況に陥ってしまっている。家に引きこもるか、妻に追い出されて外をさまようか、まるで産業廃棄物になっている。
私は「新地方自治入門」p322以下で、服装を例に会社至上主義を批判し、生活が規定する社会・20世紀型社会を分析しました。

再チャレンジ支援の概説

「時評」4月号に、拙稿「再チャレンジ可能な社会へ」が載りました。今進めている再チャレンジ支援施策を、簡単に(6ページで)説明してあります。
あるところでの講演録に、手を入れました。それで、ところどころ、変な言い回しが残っています。これでも、かなり手を入れたのですがね。しゃべっているときは、分かってもらっていると思っているのですが、そのまま活字にすると、読むに耐えませんね。

新しい仕事47

25日の日経新聞読書欄「経済論壇から」(大竹文雄さん)から。
春闘は、ストを背景に大幅賃上げを獲得できたころの労働者の一体感はもはや存在しない。労働組合の存在感は、政治的にも小さくなった。この原因を、伊藤惇夫氏は次のように分析している(文藝春秋4月号)。かつての労働運動は、貧しさや厳しい生活環境から抜け出すため、勝ち組である経営者側から、少しでも多くを奪い取るための闘いだった。ところが、大企業の正社員と官公労働者が大半を占める連合の組合員は、いつの間にか勝ち組になっていた。春闘は、勝ち組の内輪のイベントになり、多数派である未組織労働者の共感を得られなくなった。
正社員が既得権益を守る立場になった経緯を、城繁幸氏は次のように述べている(VOICE4月号)。バブル崩壊で継続的な成長の見込みがなくなった日本企業は、労務戦略の大幅な見直しを迫られた。しかし、問題は日本には「一度上げてしまった序列も賃金も、引き下げるという慣習がまったく存在しない」ことだった。賃下げのため、日本企業がとったのは「年功序列的」な対策だった。既存の中高年世代の賃金には手をつけず、ひたすら若者の昇級昇格を難しくし、非正規雇用という形で低賃金で若者を抱え込んだ。
それぞれ、なるほどと思いますね。そして、「一度上げてしまった序列を下げる習慣がない」という指摘には、目を開きました。校長や教頭が、適格性がない場合に、一般教員に降格する仕組みがあります。管理者側からの降格だけでなく、本人の希望によるのもあります。このような仕組みも、もっといろんな職場にひろげる必要があるのでしょうか。

新しい仕事46

今日、参議院本会議で、地域再生法の改正が可決成立しました。再チャレンジ寄付税制は、この法案に乗っているのです。並行して、内閣府令(省令)の準備も進めています。もっとも、この寄付税制は、制度を作るのが目的でなく、寄付を広げるのが目的です。わかりやすいパンフレットも制作中です。でき次第、お配りします。
また、先日、各県と政令市の窓口を載せましたが、徳島県がHPを作ってくださったので、リンクを張りました。ありがとうございました。他の自治体も、準備ができ次第、リンクを張ります。

新しい仕事45

21日の読売新聞は、同社主催のフォーラム「日本の決断-格差と再チャレンジ」を特集していました。22日の日経新聞「ニュースがわかる」は、「産業界、正社員化へ動く」として、契約社員やアルバイト・パートを正社員化する動きが産業界全体に広がってきたことを解説していました。