お待たせしました。明るい公務員講座・中級編の連載を開始しました。専門誌「地方行政」10月3日号からです。毎週月曜発行号に載る予定です。中級編は、管理職、すなわち課長になったばかりの人、あるいはこれから課長になる人を対象としています。よい係長やよい課長補佐が、よい課長になると思っている人が多いです。それは間違いです。課長の仕事と係員の仕事とは、性格が違うのです。再開第1回は、「いつもニコニコ明るい上司」です。内容は次の通り。
良い上司になる、嫌な上司は反面教師、嫌われる上司、部下に厳しい上司、仕事ができない上司、人間性に問題がある上司、あなたは大丈夫?
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明るい公務員講座
明るい公務員講座・中級編、掲載予定
連載「明るい公務員講座」は、中級編に入ります。ようやく、第1回分を脱稿し、編集長に送りました。
なかなか執筆が進まなかったのです。書くのが難しいのではなく、書くことがたくさんあって、どのように構成するかに悩んでいました。また、その過程で、右筆と意見が合わず、時間がかかりました。右筆は同業者で、私が書く内容に精通しています。最初の読者として、文章を読みやすくするだけでなく、内容について意見を付けてくれます。ありがたいことです。
第1回目が掲載されるのは、10月3日号の予定です。
明るい公務員講座・中級編
時事通信社『地方行政』に、2016年10月から2017年11月まで連載。中級編は、管理職の心得です。
(目次)
(2016年)
10月3日 ①いつもニコニコ明るい上司―風通しの良い職場
10月17日 ②気持ちよく仕事ができる職場
10月24日 ③管理職になるには脱皮が必要
11月7日 ④事務の管理(1)指示の出し方
11月14日 ⑤事務の管理(2)進行状況の確認
11月21日 ⑥事務の管理(3)添削する
11月28日 ⑦企画と立案(1)改革は課長の任務
12月12日 ⑧企画と立案(2)新しい事業に取り組む
12月19日 ⑨企画と立案(3)案を実現する
12月26日 ⑩交渉(1)庁内での交渉―論点整理
(2017年)
1月16日 ⑪交渉(2)庁内での交渉―合意の術
1月30日 ⑫交渉(3)外との付き合い―庁外関係者
2月6日 ⑬交渉(4)苦情への対応
2月20日 ⑭交渉(5)失敗の後始末
2月27日 ⑮交渉(6)情報発信
3月6日 ⑯交渉(7)付き合いの基本
3月13日 ⑰部下の指導(1)ティーチとコーチ
3月27日 ⑱部下の指導(2)鬼軍曹から脱皮しよう
4月3日 ⑲部下の指導(3)褒めて育てる
4月10日 ⑳部下の指導(4)意欲を持たせる指導
4月17日 ㉑部下の指導(5)職員評価から逃げるな
4月24日 ㉒部下の指導(6)困った職員への対応
5月8日 ㉓職場管理の知識(1)組織のリスク
5月22日 ㉔職場管理の知識(2)情報の取り扱い
5月29日 ㉕職場管理の知識(3)職場の規律
6月12日 ㉖職場管理の知識(4)働き方改革
6月26日 ㉗組織を動かす(1)組織の編成
7月3日 ㉘組織を動かす(2)社風
7月10日 ㉙組織を動かす(3)変わる働き方
7月24日 ㉚組織を動かす(4)働き方改革は仕事の改革
7月31日 ㉛仕事の仕方を変える(1)キャッチアップ型の成功と限界
8月7日 ㉜仕事の仕方を変える(2)迫る働き方改革の波
8月21日 ㉝職場の無駄(1)会議その1
8月28日 ㉞職場の無駄(2)会議その2
9月4日 ㉟職場の無駄(3)資料作りその1
9月11日 ㊱職場の無駄(4)資料作りその2
9月25日 ㊲職場の無駄(5)パソコン
10月2日 ㊳発想の改革(1)目標と時間の管理
10月23日 ㊴発想の改革(2)なぜ仕事が進まないか
10月30日 ㊵発想の改革(3)課長が決める
11月13日 ㊶発想の改革(4)課長が変える
11月20日 ㊷良い課長になるための教訓・総集編
(全体の構成)
第3章 できる上司になろう
第1節 いつもニコニコ明るい上司―風通しの良い職場①②③
第2節 部下の仕事と上司の仕事―仕事の管理
1 事務の管理④⑤⑥
2 企画と立案⑦⑧⑨
3 交渉⑩⑪⑫⑬⑭⑮⑯
第3節 褒めて育てる―職員の指導
1 部下を育てる⑰⑱⑲⑳
2 指導と評価㉑㉒
3 職場管理の知識㉓㉔㉕㉖
第4節 組織を動かすー一段上の課長
1 組織の力㉗㉘㉙㉚
2 仕事の仕方の改革㉛㉜㉝㉞㉟㊱㊲
3 発想の改革㊳㊴㊵㊶
4 良い課長になるための教訓・総集編㊷
明るい公務員講座・中級編、詳細目次
「目次のページ」から続く
①良い上司になる、嫌な上司は反面教師、嫌われる上司、部下に厳しい上司、仕事ができない上司、人間性に問題がある上司、あなたは大丈夫?
②いつもニコニコ明るい上司、部下は聞いてもらいたい、接客のプロ、風通しの良い職場をつくる、不都合なことを早く報告してもらう、失敗を申告しやすい雰囲気、部下の悩みに気付く、大部屋と個室
③管理職の二つの役割、モノを相手にすることとヒトを相手にすることと、優秀な係長がよい課長にならない理由、課長になるには脱皮が必要、名選手は必ずしも名コーチにならない
④部下への指示・確認・添削、悪い指示の例、任せる上司は良い上司か、部下の能力に応じた指示、仕事の困難度に応じた指示、ボトムアップ型とトップダウン型、効率的な議会答弁案作成、答弁を読むのは大臣や知事
⑤途中の確認、課内の業務の進行管理、段取り八分、一歩先を行く、上司の予定表
⑥市長の目や市民の目で読む、部下と違う角度で見る、悪魔の代理人、ばらつきを統一する、危ないと子を叱るより手を引こう
⑦変えることで付加価値をつける、残業を減らす、仕事を改善する、事業の縮小と廃止、外の敵と内の敵、故郷に残るか新天地を目指すか
⑧新しい仕事に取り組む、課題を考える、段取りを考える、状況対応型と予測準備型、解決策を考える、部長と相談する、財政課長と企画課長の役割、課の進むべき方向を考える
⑨実現するための戦略を考える、仕掛けを考える、「爬虫類行政」になるな、千年に1度の仕事に取り組む、復興政策を変える、民間の人たちと協働する、考えていたことが実現できた、課長職は楽しい
⑩部下の交渉の支援、論点整理、着地点を探す、熱くなってはいけません
⑪なぜ合意できないのか、相手と応援団を納得させる、決め手のない場合の合意方法、課の利益より全体の利益、消極的所管争い、上司との関係、部下への配慮
⑫関係者への根回し、日頃からの付き合い、考え方の異なる人たち、答弁―事前の準備、答弁―本番での注意、想定問答の罪
⑬職員の接遇がまずかった、住民の期待に応えていない事業、クレーマーへの対応、逃げてはいけない
⑭失敗が起きた、1上司への報告、2事実の確認、3関係者へのおわびと公表、4再発防止策、5関係者の処分、おわびの仕方・形が大切、おわびの仕方・中身が大切、調査と再発防止、嫌な仕事は課長の仕事、叱ってはいけない
⑮仕事を知ってもらう、マスコミとの関係、高校生にもわかる説明を、記者懇談会、記者は探知機、勉強になった記者との付き合い、手強いけれど有力な味方
⑯他流試合の勧め、他人の飯を食う、純粋培養の時代は終わった、話を聞いてもらうために話を聞く、傾向と対策、付き合いの基本は人間関係、もう一つの基本
⑰職員育成は上司の仕事、オン・ザ・ジョブ・トレーニング、毎日が教育・あなたが見本、ティーチとコーチ、教えて育てる、本人にやらせる、職員に応じた指導、指導・進行管理・添削による指導、危ないと子をしかるより手を引こう
⑱厳しい上司は嫌われる、新人の取扱説明書、気づかないうちにプレッシャーをかけている。
⑲部下を怒ってはいけない、褒めて育てる、ニンジンや鞭より褒め言葉、部下育てはあなた育て
⑳仕事が好きな人は1割?、2:6:2の法則、足りないのは技能ではなく意欲、意欲を持たせる指導、やりがいが意欲を高める、職員にも事情がある、全員が仕事人間ではない、指導は褒めながら
㉑期首の面談、あなたもする自己申告、あなたの自己申告が課の仕事の起点、職員を評価する、良い点を評価しよう、人事評価への不満を減らす
㉒能力の劣る職員・積極性に欠ける職員、心の悩みを抱える職員、あなた一人で悩まない、短期的な評価と長期的な評判、悪い話は広がる
㉓知らなかったでは済まされない、法令遵守、甘えは許されません、公務員倫理、公益通報制度、不当要求
㉔情報の保管と公開、個人情報保護、情報セキュリティ、災害などへの備え、リスクへの備え
㉕長時間労働は悪、職員のメンタルヘルス、セクハラとパワハラの防止、男女共同参画と多様な人材育成
㉖日本社会の曲がり角、働き方改革は社会革命、日進月歩の職場環境、職員研修
㉗組織の力、組織の編成、組織は目標達成のための手段、復興庁で組織をつくる
㉘組織の壁、社風という要素、家風・社風・お国柄、復興庁で社風をつくる、意思決定方法の定例化
㉙長時間労働の割には成果が出ていない、常態化している残業、問題は仕事の仕方、昔はそんなに働いていなかった、一部の人は猛烈に働いていた、社会が仕事人間の心をくすぐった
㉚成果で評価するのか投入量で測るのか、メンバーシップ型が加速する長時間労働、民間企業の挑戦、働き方改革は仕事の改革
㉛日本的経営は世界一だった、官僚主導の国づくり、日本的労働慣行、集団主義、社会の安定、日本的経営の終焉
㉜仕事の仕方が時代に合わなくなった、集団主義の罪、静かな社会革命、この国のかたちの改革
㉝目標が変わると仕事の仕方が変わる、三つの無駄、何のための会議か、会議を開かない、参加者を絞る、時間を限定する
㉞有効な会議かどうかの判定、意見が出る会議、会議の無駄、会議資料作りの無駄、会議日程の決定の無駄
㉟パソコンで便利になった、機械化が招く労働強化、書式を決めておく、パワーポイントを使うな、庁内説明資料と住民広報資料は別
㊱体裁に時間をかけるな、時間はコストを伴う、不要な資料を作らせない
㊲電子メールの罪、相手に迷惑をかけない方法―むやみに送らない、相手に迷惑をかけない方法―表題を工夫する、仕事の邪魔をさせない、インターネットの罪、パソコンを飼い慣らす
㊳仕事の仕方を見直す、三大無駄の罪、締めきりが決まれば仕事は進む、生産性は目標と時間の管理、積み上げでなく割り付け
㊴仕事の先送り、先送り防止策、仕事の邪魔を減らす、作業に集中する
㊵外からの圧力と内からの改革、業務の減量と仕事の流儀の効率化、あなたは課長をしているか、役所の間違った常識、変革期の課長、課長が決める、良い課長と悪い課長
㊶作業の簡素化、定例業務もアカがたまる、事務の削減、働き方改革はチャンス、残業時間の管理、繁忙期の対策、成績不良職員の評価と指導、あなたが変える
㊷連載の構成、課長であることと課長をすること、課長飛ぶかとは違う、先輩課長との違い、座り型のリーダーから率い型のリーダーへ、職場での作法の教科書、必要な知識の全体像。【良い課長になるための教訓・総集編】
明るい公務員講座第35回、完
連載「明るい公務員講座」第35回、「人生は自己実現」が発行されました。第2章第4節「人生に貴賤はある」の第8回目です。
明るく楽しく仕事をする術を、10か月にわたってお教えしました。しかし、人生は、思うようにはいかないものです。失敗もあるし、不運もあります。でも、与えられた条件(例えば職場での仕事)、自分が選んだ条件(例えば結婚した連れ合い)の下で、満足が得られるような努力をしなければなりません。努力なくして、満足は得られません。
何人かの読者から、感想をいただきました。「今回は、熱がこもっていましたね」とか。今回の内容は、次の通り。
迷い道が人生だ、失敗が人を育てる、行動が信念と人生をつくる、努力と誠実、人生の目標、評価者はあなた。
さて、これで初級編は完結です。昨年の11月から、35回の連載になりました。こんなに続くとは、予想していなかったのですが。書き出すと、いろいろ書きたいことが出てきました。それでも、「あれを書き忘れたなあ」という項目もあります。それは、単行本にする際に、加筆しましょう。
皆さんは、どう感じられたでしょうか。知っていることの再確認であっても、それなりの意味があったと思います。「な~んだ、みんな同じことを考えているんだ」と。自信を持ってください。また、知らないことが書いてあったら、参考にしてください。
引き続き、管理職の心得を、「中級編」として連載する予定です。執筆が進んでいなくて、困っています。昼も夜も、休日も忙しくて時間がとれないこと、構成に悩んでいること、右筆と意見が違って内容が確定しないこと(苦笑)などです。(2016年9月14日)
活字になったページを切り取って保管してあるのですが、通しページは127ページにもなりました。