岡本全勝 のすべての投稿

2006.12.04

今日は、中国共産党党校教授ら研修団の訪問を受けました。再チャレンジ支援策について、私たちの取り組みを説明しました。地域間格差についても関心があり、この分野は私の専門なので、財政だけでなく社会的・経済的背景を含めて説明しました。かつて中国政府幹部に、地方財政と交付税を説明したことを思い出しました。経済発展の地域格差やそれに伴う人口の田舎から工業地帯への移動は、中国でも大きな問題です。時間が十分なかったので、拙著「新地方自治入門」を進呈して、「このあたりを読んでください」とお話ししました。もっともこの本は日本語なので、もらった方も、困ったかもしれませんね。

2006年12月2日 兵庫県篠山市(講演)

2日は、篠山市に講演に行ってきました。職員有志の勉強会が、勧進元です。毎月勉強会をしていて、今回は広く職員向け講演会を企画したそうです。市長さんも、飛び入りで参加してくださいました。拙著を読んでくださったそうです。休憩を挟んで2時間半の講演と質疑、その後少人数での質疑、さらに場所を変えて懇親会で議論と、今回も人使いの荒い勉強会でした。
でも、ありがたいですね。こうして、地域から自治や行政を考える動きは。できる限り応援しますよ。こういう若い力が、将来の篠山市や地域の自治を良くしてくれるのでしょう。期待してます。
篠山は古くからの城下町、デカンショ節で有名です。また、いち早く合併をした町です。私は河合雅雄さんのエッセイで、先生が子どものころ城跡で遊んだ思い出などを読んだことがあったので、一度訪ねてみたいと思っていました。古い街並みや再建されたお城の大書院も、見せてもらいました。落ち着いた良い町です。黒豆とイノシシ鍋も有名ですね。
昨日の行きの新幹線では、きれいな冠雪した富士山を横目に、しゃべる内容を再確認。今日の帰りの新幹線では、来週の福岡大学での講義のレジュメ加筆と、明日の中国共産党党校教授らへの説明資料作成。へへへ、師走というのにいろんなことしてます。新幹線は、邪魔が入らない良い時間と空間なのですが、狭いのと揺れるのが難点ですね。
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2006.12.03

3日の朝日新聞オピニオン欄は、「広がる自治体の貧富の差。どう是正する」でした。人口20.1万人の港区と、19.2万人の釧路市を比べて、税収が2.7倍も違うこと、地方交付税がその差を緩和していることなどが図示されています。でも、これって、これまでも生じていたんです。昨日今日に始まったことではありません。また、行政サービスに差がついていることも示されていました。これも、以前からあったことです。問題はどこまで交付税で差を埋めるか、それは交付税がどこまで減少しても良いのかということです。また、今後分権を進める際に、どのような税財政制度を設計するかということです。

新しい仕事26

再チャレンジ支援策を考えていると、行政のあり方を考えることにつながります。ここでも何度か書きましたが、日本の行政は、任務と手法について、大きな曲がり角にあります。再チャレンジ支援策は、それが典型的に表れるのです。
これまで中央省庁は、いわゆる業界の振興を主な任務としてきました。産業の振興であり、公共サービスの拡大です。それらは、業界を通じて行われてきました。しかし今、再チャレンジ支援政策が対象としなければならないのは、人、国民一人一人です。ここに、行政の大きな転換の方向があります。任務=対象の転換です。金融行政や食の安全などを、このHPでは代表例として示しました。
また、従来の行政は、産業の振興や公共サービスの拡大であったので、「財政資金による整備や支援」と「法令による規制や保護」で達成することができました。今、再チャレンジ支援策が取り組まなければならないのは、従来の規制を改革することとともに、社会の仕組み、国民の意識の改革です。その際、規制の改革は、法制度の改革で達成できますが、社会の仕組みや国民の意識改革は、予算と法律では達成できないのです。この例としては、男女共同参画社会形成があります。
このように、再チャレンジ支援策は、行政の任務と手法において、これまで100年の行政と違った、新しい次元への挑戦でもあるのです。拙著「新地方自治入門-行政の現在と未来」の続編は、このようなことも、盛り込まなければなりませんね。

2006.12.01

昨日、「予算編成の基本方針の与党審査で、私の出番もありました」と書きました。説明している途中で、フラッシュが光ったなと思ったら、松本純衆議院議員が、写真を撮ってくださっていました。それが、議員のホームページ(11月30日政調全体会議)に載っています。あのような会議の途中なのに、きれいに写っていますね。議員と秘書さん曰く、「全勝さんの、まじめな姿を初めて見た」。質問も厳しかったし、これが本当の姿なのですが。