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新しい仕事28

5日の朝日新聞「分裂にっぽん-政府の役割」は規制改革を取り上げていました。最低賃金で働いても生活保護水準に満たないこと、欧米では最低賃金の改定が選挙の争点になることを紹介していました。また同紙生活面は、「漂う雇用、派遣法20年の現実」として、労働者派遣法施行20年の現場を取り上げていました。(12月5日)
7日の朝日新聞「漂う雇用、派遣法20年の現実」は、正社員化についてでした。

2006.12.06

諮問会議の準備やら、再チャレンジ支援策の詰めなどで、結構忙しく仕事をさせてもらっています。なのに、また太ってしまいました。反省。国会議員会館を回ると、お菓子などを出してもらい、いやしい私はついつい食べてしまうのです。特にある部屋には、私を太らそうとする秘書団がいて・・。このあと忘年会が続くと、さらに事態は悪化しますね。
今日は放課後に、霞ヶ関の知人と懇談会に行ってきました。大学は同期なのですが、このたび退官し第二の仕事に移られました。女性キャリアとして活躍しておられ、若いときから親しくしてもらいました。今日は、他に2人に参加してもらって、4人で気の置けない、そして楽しい時間を過ごしました。かつて、大勢でただ単に酔うために飲んでいたのと比べると、進歩しました、あるいは歳を取りました。話題は、おたがい歳を取ったこと。大変だけど、充実感のある仕事をさせてもらったということ。若いときは課長が怖かったけど、今はそれより歳を取ったこと。若いときに先輩からいろいろ教えてもらったけれど、それだけのことを後輩達に伝えているんだろうか。私たちの若いときより後輩達は長時間労働をしている、けど成果は出ているんだろうか、などなど。これまた、反省することが多いです。

官僚の専門技能

5日の朝日新聞「私の視点」は、山本清教授の「公務員制度、政治と離れ専門性向上を」でした。日本において、「政治家が政策決定をし、官僚が執行する」原則が守られず、政治(内閣・与党)と官僚が一体化した行政運営であること。そして、官僚の政治的交渉技能は高度化したのに、政策決定の基礎となる政策分析能力などの育成はなおざりになっていると、指摘しておられます。
そうなんです。日本の官僚は、政策課題の分析と対処方針の決定などについて、ある分野の政策の専門家になっていないのです。今、どれだけの官僚が、自分の技能を売ることができるでしょうか。現実は、ジェネラリストという美名ものと、1~2年で移動を繰り返し、専門性のない管理職になっています。それが証拠に、自らの経験と技能を元に転職する官僚って、ほとんどいません。スカウトされたという話も、あまり聞きません。国家公務員人材バンクがありますが、実績が出ていないようです。
もちろん、その多くが法学部出身であることも、その背景にあります。管理職のプロという人もいますが、それだけでは、売り物になりません。また、管理職といっても、部下の給料やボーナスを査定できない管理職って、管理職とは言えません。今の官僚が磨いているのは、上手な交渉能力かもしれません。
これが、政と官の関係から見た問題点、そしてそれが生んでいる問題点です。これに関しては、「新地方自治入門」p287~をご覧ください。また、公務員制度改革が長く議論されていますが、それらは、「早期退職・天下り」「一律昇進」「各省官僚制」といった問題に集約されます。人件費削減は、これら仕組みの問題とは別です。官僚論6をお読みください。どうも、公務員改革論議は、盛り上がる割には焦点が絞られず、議論が発散してしまいがちです。

新しい仕事27

4日の朝日新聞「分裂にっぽん-政府の役割」は、「国際競争、働き手守れ。再チャレンジ支援、自助努力任せ」でした。日本の雇用政策にかける公費が先進国で最低レベルであること、就職支援策や職業訓練が先進国に比べおろそかになっていることを指摘しています。