地域の看護師、コミュニティナース2

地域の看護師、コミュニティナース」の続き、矢田さんの発言です。「教科書に書いてあることは、「過去のこと」が多い。教科書通りだけのことをしていては、時代に乗り遅れます。ですので教科書に載る前の「実験」を続けています」は、耳が痛いです。

――行動力がすごいですね。
看護は実践学という思いが強いのです。看護に限らず、知は実践に生かさないと意味がない、と考えています。誤解を恐れずに言えば、教科書に書いてあることは、「過去のこと」が多い。教科書通りだけのことをしていては、時代に乗り遅れます。ですので教科書に載る前の「実験」を続けています。

――民間企業とのコラボレーションも進んでいます。
瞬間瞬間で出会った人と、考え方や感性が合えば、ご一緒しています。「コミュニティナースがいる日本をつくりたい」という計画を企てていこうという方たちです。1億総コミュニティナース化が目標。元気なうちからコミュニティナース的にかかわる、という共通目標をもっています。
日本列島を人体に見立て、そこに考え方が合った自治体や企業という「良い血液」を流し、いい細胞をつくるイメージです。これまで鉄道会社やコンサルティング会社、ガス会社や製薬会社などと連携を進めてきました。具体的には、コミュニティナースを派遣したり、社員を受け入れたりしてきました。これらの会社は、社会的な意義を感じ、トップ自ら経営マターとして取り組んでくれています。

――医療・介護の枠をはみ出ていますね。
自分では、社会システムの変革者、ゲームチェンジャーだと思っています。この国にまだない健康インフラをつくろうとしています。コミュニティナーシングというマインドやふるまいを、全国民が享受できる世の中にしていきたいと思います。