サラリーマンの出世術

朝日新聞6月27日オピニオン欄「あなたは生き残れるか」から。小宮一慶さん(経済コンサルタント)の発言。
・・私が就職した銀行も、競争が厳しい世界でした。スタートは一斉でも、少しずつ出世の階段を上る速度に差が生じてきます。その差に嫉妬し、何が何でも出世しようとする人も出てくる。
しかし、嫉妬深い人が出世を続けるのには、限界があります。猜疑心が強いため、周りの人の心が離れていくからです。生き残りのカギは、人生の指針になる価値観に支えられた「志」があるかにかかっています。それがあれば、嫉妬され、足を引っ張られても「くだらない」と平常心で乗り越えられます・・
・・志がない人は上司や取引先に見抜かれ、淘汰される可能性が高い。ただ、トップの座を争う局面では、志を持った者同士がぶつかりあう権力闘争に発展することが多い。ある上場企業では、新社長が就任直後に組織変更を断行。ライバルがいた所属部門を他部門に吸収させ、事実上の失脚に追い込みました。
権力を持てないと、志を実現する機会も失われます。水戸黄門も「天下の副将軍」でなければ悪代官に捕縛され、物語はそこで終わりでしょ。出世の階段で最後に待っているのは、権力の不条理劇であることをサラリーマンは忘れてはいけません・・
後の二人も、共通することをおっしゃっています。原文をお読みください。出世欲(権力欲)だけでは出世できず、正論だけでは出世できません。正義感に燃えている若者諸君、残念ですが、世の中はそうなっているのです。しかし、神様は見てくださっていると思います。