このHPでも、何度も書いていますが、復興は被災地の現場で行われます。主役は、被災者と市町村です。復興庁職員が、金槌を持ったり、ショベルを持つのではありません。
では、復興庁は何をするか。現場に足らないことを、支援することです。財源、職員、ノウハウ。そのほか、現場での困りごと。それを解決し支援することが、復興庁の仕事です。その際の課題の一つは、これまでの役所の仕事の流儀です。縦割りだとか、前例がないとか・・。今回、「現場で困っていた役所仕事を変えた事例」を一覧表にしました。「復興に際して行った現場主義」。
「何で、これまで融通が利かなかったの?」と、思われる人もおられるでしょう。でも、例えば、農地の他用途への転用手続きも、農産物の生産を守るために必要だったのです。さらに言うと、地元の人も、転用に反対の人もおられます。全員が賛成なら、こんなことには、なっていなかったでしょう。農産物の生産と、他用途との比較考量が必要なのです。
官庁が、流儀を地元の要望に応えて変える。これまでの霞が関なら、××審議会や××本部決定といった手続きを経て、閣議決定してから動いたものです。それを、かなり迅速に変えています。復興庁は、これまでにない「行政のフロンティア」「官僚の自己改革」に挑戦しています。