原発被災地視察

13日14日と、福島県に行ってきました。復興推進委員会の視察の随行です。1日目は、楢葉町、大熊町、浪江町、南相馬市、相馬市で、インフラの復旧、警戒区域内、津波被害地、高齢者向け復興住宅、コメの全袋調査を視察。2日目は、飯舘村と南相馬市で、仮設の中学校、計画的避難区域内で操業している工場、精神病院、仮設の宿泊施設などを見ました。結構な強行軍でした。
相馬市の高齢者向け復興住宅「井戸端長屋」は、立谷市長のアイデアの結晶です。
飯舘村では住民が避難していますが、事業所は許可を得て操業しています。すなわち、従業員は村外から通っています。約300人の従業員は、村にとって大きな雇用の場所です。ただし事故前に比べ、従業員は戻ってきていないようです。働く場は、復興のために不可欠の要素です。ありがたいことです。
村出身の社長が、最先端の金型を作っておられます。「過疎はハンディじゃない」という発言が、頼もしかったです。「日本の物流はよくできていて、ありがたい」とのこと。高速道路があること、運送会社のサービスが良く、福島の山の中でも問題はないのだそうです。また、従業員の確保も、東京より良いとのこと。コンピュータによる精密設計だけでなく、熟練の技術が要るからだそうです。
南相馬市の精神病院は、避難指示で入院患者を圏外に避難させました。職員、特に看護師が戻ってこず、十分な数を確保できないので、ベッド数を削減して再開しています。患者さんと家族は、困っておられるでしょうね。精神病院と患者は、災害の際に、目の行き届かない場所です。
仮設の宿泊所は、中小企業庁がつくった「仮店舗、仮工場貸し出し事業」を活用しています。被災地では、ホテルが壊れ、さらに復興のための作業員がたくさん入っているので、宿泊施設が不足しています。しかし、作業員は事業が終わるといなくなるので、ホテルをつくるには採算が難しいです。仮設の宿泊所は、プレハブ仮設で6畳の広さ、100室です。中小企業庁が、良い制度を作ってくれました。