佐々木先生・ポスト資本主義社会

20日から、日経新聞「やさしい経済学ー21世紀と文明」で、佐々木毅教授が「ポスト資本主義社会の構図」を始めておられます。いつものように、広い視野での鋭い分析に期待しています。(5月21日)
22日は、次のような記述でした。
経済活動は政治や政策によって管理可能なものである、という前提に立つシステム間の合意は、外部からの衝撃に対してもろさを露呈した。石油危機以降、政府の経済に対する管理能力は、赤裸々な挑戦を受ける一方、これまでと同様、政府の施策に期待する国民に満足感を与えることが難しくなった・・
福祉国家はなくなったわけではないが、サービス水準が上昇する期待は持てなくなった。かくして利益政治がかつての精彩を失い、政治の基盤の流動化が始まる。かつて世界に冠たる利益政治政党であった自民党の政治的基盤の脆弱化は、この大きな流れの一環である。