カテゴリー別アーカイブ: 仕事の仕方

生き様-仕事の仕方

失敗を畏れず、失敗から学ぶ

日経新聞・私の履歴書、ヘンリー・クラビス・KKR共同創業者兼会長。10月28日の「失敗に学ぶ」から。

・・・プライベート・エクイティ(PE)投資は素晴らしいアイデアだと思ったが、我々が始めた頃は誰も手掛けておらず、成功の保証もなかった。
始めるにあたり、失敗をいとわないことは必須だった。起業家なら誰もがそう言うだろう。「私は間違えたことがない」。こう言う投資家がいたら、その人は記憶が飛んでいるか投資歴が浅いか、真実を見失っているかだ。
KKRの最も偉大なイノベーションで、率直にいって会社を最も変えた決断も、悲惨な失敗と背中合わせだった・・・
・・・失敗で何を学ぶかも重要だ。「失敗したらさっさと認め、何を学んだのかまで周囲に話してしまえ」。ジョージは社内でこう勧めている。

失敗を認めない風土は危うい。「深刻な問題がある」。1990年代に金融危機が日本を襲う前、邦銀のCEOに切り出された。「問題って何ですか?」と私。「実は大量の不良債権がある」と彼。衝撃を受けた。その後の自滅は歴史が示す通りだ。
失敗に早く向き合って治せば軽傷で済んだのだ。ゴミをじゅうたんの下に隠し続けると、じゅうたんはゴミで膨らみ掃除も難しくなる。

失敗を容認しないと、企業の成長に必要なイノベーションも起きない。ジョージは「悪いアイデアより悪いのがノーアイデアだ」と警告する。
若い人には特に、失敗とそれを克服する機会を与えた方が良い。いずれ失敗するのだ。苦労を重ねるうち、良い判断の数は失敗を上回っていく。
失敗を語ってもいい文化は、新しいことに気持ちよく挑戦する風土を生み出す。ジョージと私は、「うまく行ったら手掛けた人の手柄。行かなかったら私たち2人だけの責任だ」と言って現場の雰囲気を和らげてきた。これからそれは、共同CEOを私たちから継いだ2人の仕事だ・・・
仕事ができる人は「ありがとう」を言える人

デンマークの生産性に学べ、16時に帰宅

10月23日の日経新聞オピニオン欄、半沢二喜・論説委員の「デンマークの生産性に学べ モーレツNG、16時に帰宅」から。

・・・スイスの有力ビジネススクールIMDが6月に発表した2024年の世界競争力ランキングで、デンマークは3位。前年の首位から落ちたものの、「ビジネスの効率性」という指標ではトップをひた走る。それぞれ38位と51位に沈んだ日本とは対照的だ。

高い効率性の背景には徹底した無駄の排除と社員のモチベーションの高さ、管理職のマインドセットがある」と針貝氏は指摘する。
働く個人は仕事に優先順位をつけ、4番目以降のタスクは捨てる。会議は相手の時間を奪うため、参加者を厳選し延長しない。ランチは30分で済ませ、午後4時には仕事を切り上げる。家族との夕食や私生活を大切にするからだ。仕事優先で家庭を顧みなければ離婚を迫られることも度々ある。効率化の原点は生活を重視する姿勢にある。

「上司は部下を管理するのではなく、ファシリテーター(促進役)に徹している」と針貝氏は話す。信頼ベースで若い人にも大きな仕事を任せ、日本のように細かく口出しするマイクロマネジメントは一切しない。そんな時間的余裕もないからだ。適材適所を最重要視し、組織のパフォーマンスを最大限に引き上げることを目指している。
上司が業務の必要性を説明できなければ、部下から拒否されることもあるという。就業時間中にスキルアップに取り組めるのはもちろん、週に1日、自由な行動を認める企業もある。個人をプロとみなすフラットな組織運営が士気と挑戦心を高めるわけだ・・・

アメリカ企業、出社義務へ

9月18日の日経新聞に「アマゾン、社員に週5日出社義務付け」が、22日には「米企業に「出社強制」の波 大手6割が週3日以上義務付け」が載っていました。

・・・米アマゾン・ドット・コムは16日、世界の社員に原則として週5日出社するよう求めた。2025年1月に適用する。新型コロナウイルス感染拡大後、在宅勤務が続くなかで人員が急増した。企業文化に緩みが出たとみて引き締めを図る。米テクノロジー大手によるオフィス回帰の決定は他社にも影響しそうだ。

アマゾンのアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)が従業員宛てのメモを公開した。同氏は「過去5年を振り返り、オフィスで一緒に働くことの利点は大きいと確信している」と記した。社員同士が学び合ったり新たなアイデアを生み出したりするには、在宅勤務ではなく出社が効果的だと説明した。
アマゾンは新型コロナのまん延で事務系社員の大半が在宅勤務となったが、23年5月には週3日の出社を義務付けていた。コロナ前の週5日勤務に戻すと公表したのは、米テック大手では初めてとなる。米グーグルや米メタは週3日出社の社員が多い。

アマゾンには倉庫作業員らを含め、24年6月末時点で世界に153万人の従業員がいる。物流にかかわる従業員は出社が必須の業務が多い。今回の指示はオフィスで働く事務系や技術系社員を対象にしている。
本人や家族が体調不良の場合や出張中、エンジニアが集中できる作業時間を確保する際には例外を認めるが、これら以外では、従業員は出社を原則求められる。
アマゾンは西部ワシントン州シアトルと東部バージニア州アーリントンの2カ所にある米国本社では、フリーアドレスの採用をやめて固定の座席に戻すとも明らかにした・・・

・・・ただし、組織が急拡大するなかで、熱心に働かない社員が目立つようになったほか、中間管理職が必要以上に増える問題が起きた。コロナ特需が落ち着いて成長が減速した22年秋以降、本社部門を中心に計2万7000人の大規模な人員削減に踏み切った。人員を減らした後、働き方にもメスを入れるようになったのが現状だ。
アマゾンの週5日出社強制は「企業文化」を強固にする狙いという。ジャシー氏は「当社の独特な文化は、過去29年の成功の最も重要な要素の一つだ」と指摘した。在宅勤務を続けていては、社員の当事者意識の強さや素早い意思決定、倹約といったアマゾンの文化の維持が難しいと判断したという。
働き方と合わせて組織の構造も変える。25年3月末までに、管理職のマネジャーに対する現場担当者の割合を大幅に増やす。管理職の採用を増やした結果、組織に階層が増えたことを問題視した。
ジャシー氏は「意思決定会議のための事前会議に向けた事前会議」が開かれるようになったと指摘した。フラット化して会議や社内承認プロセスを減らし、素早く動けるようにする・・・

転職平均2回、米国は11回

9月14日の日経新聞「終身雇用ニッポンも変わる? 転職平均2回、米国は11回」から。詳しくは記事を読んでください。多い方が良いとも思えませんが、嫌な職場に縛り付けられているのも良くないでしょう。

・・・米国の転職回数は平均11.7回。4年ごとのオリンピックと似たペースだ。一方で終身雇用、年功序列が根強く残る日本は平均約2回。流動性の低さは低賃金の一因とも言われる。日本の雇用は変わるのか・・・

・・・23年8月に米労働省労働統計局が公表した調査では、1957年から64年までに生まれた人は18歳から56歳までに平均12.7の仕事に就いていた。最初の仕事を引いた「11.7回」が転職回数となる。
日本に同種の政府統計はないが、転職支援のゴールドキャリア(東京・港)が今年1月、男女687人に実施した調査では、平均転職回数は男性が1.97回、女性が2.49回、全体で2.23回だった。
米国は勤続年数も短い。労働政策研究・研修機構の「データブック国際労働比較2024」によると、米国は平均で4.1年。日本の12.3年、英国の9.5年、ドイツの9.7年と比べ突出している。

米国人はなぜ転職を繰り返すのか。ゆうさんは「日本における就職は『就社』に近いが、米国では文字通り『職』に就く感覚」と解説する。
日本企業は新卒者を一括採用し、後から仕事を割り当てる「メンバーシップ型雇用」が一般的だ。様々な部署や職種を経験して会社の内情を把握しながら出世していく。勤続年数が長いほど支給額が増える退職金制度も特徴だ。

一方で、米国の労働者は「マーケティング」「商品開発」など一つの職種でキャリアを築いていく。多くの企業が「ジョブ型雇用」を採用し、職務内容や条件を明確に定義した上で雇用契約を結ぶ。部署異動や転勤は求められない。
「いつ空くか分からない一つ上のポストを待つより、専門性を武器に転職市場で待遇が良い職場を探す方が早い。転職は昇進や昇給とほぼ同義語」とゆうさん。「とても断れない魅力的なオファーを受けた」は退職の挨拶の決まり文句だという。

労働者と企業を仲介するプロ「リクルーター」の存在も大きい。独立系のほか、大手では社内にもいて、業種や地域ごとに優秀な人材とポストの空き状況に目を光らせる。労働者はリクルーターに売り込みつつ、常に緩やかな転職活動を続けているという・・・

ホームページの英訳

外国の方に講演などをした際に、このホームページを紹介したいときがあります。残念ながら日本語なので、外国の方は読めません。とはいえ、英語で書くのも負担だし、と思っていました。
かつて、外国の方に講義をして、ホームページに書きました。関係者から教えてもらいました。「全勝さんのホームページで講義を取り上げてもらったので、受講生に教えました。翻訳ソフトで読めたので、皆さん喜んでいました」とのこと。先日のマレーシア政府職員への講義でも、同じことを言われました。

そうですね。ホームページは機械が翻訳してくれますよね。
いつもは、英文のホームページを日本語に翻訳するのですが、試しに私のホームページを英語に翻訳してみました。簡単にできました。そして、それなりに読める文章になっています。
グーグルの翻訳機能は、優れものです。皆さんも、試してみてください。