カテゴリー別アーカイブ: 地方財政改革

地方行財政-地方財政改革

2006.12.18

18日の朝日新聞オピニオンは、「まちの台所事情を早期検診」として、総務省がまとめた「新しい地方財政再生制度研究会」報告書を基に、宮脇淳教授と伊東弘文さんのインタビューを載せていました。研究会報告は、まだ総務省のHPに載っていないようです、見つけることができませんでした。

2006.12.03

3日の朝日新聞オピニオン欄は、「広がる自治体の貧富の差。どう是正する」でした。人口20.1万人の港区と、19.2万人の釧路市を比べて、税収が2.7倍も違うこと、地方交付税がその差を緩和していることなどが図示されています。でも、これって、これまでも生じていたんです。昨日今日に始まったことではありません。また、行政サービスに差がついていることも示されていました。これも、以前からあったことです。問題はどこまで交付税で差を埋めるか、それは交付税がどこまで減少しても良いのかということです。また、今後分権を進める際に、どのような税財政制度を設計するかということです。

2006.09.07

2日の読売新聞では、青山彰久記者が「自治体の破たん法制。国と地方の関係、包括的な議論で」を書いておられました。
「自治・分権の原則が、自分たちのまちのことは自分たちで決めるという自律と自己統治にあるとすれば、破綻法制を検討することにも意味はある・・。しかし簡単ではない」
「そもそも、地方に自己責任を求めるなら、それに見合う形で、地方が今以上に仕事を自由に効率的に行う権限も広げなければならないという論理も成り立つ。法律や政令・省令で仕事の基準や方法まで定める現行制度を変え、税源移譲も拡大すべきだろう」
「破綻法制だけを独り歩きさせず、国民が納得できるように包括的に設計できるかが焦点といえる」
6日から日経新聞経済教室で、「地方財政、破綻処理を考える」が載っています。「破綻処理」とは、センセーショナルな見出しですね。
今の法制度では、自治体も国も「破産」はできません。破産は法人=法律が作った人を「殺す」制度ですから、作るときに法律が必要なのと同じく、殺すときも法律が必要なのです。そのような法律はないので、国も自治体も破産はできません。第3セクターの多くは株式会社ですから、破産できます。民事再生法の処理もできます。
破綻は、一般的な用語で定義されていないので、定義してからでないと議論が混乱します。日本国債が格付けを引き下げられ、アフリカの某国なみになったのは、まだつい最近のことでした。この時も、日本の財政は破綻していると言われました。その後も借金残高は増えて、「国家財政は破綻している」という人もいます。
夕張市が巨額の借金を抱えたのは事実です。しかしこれは、「粉飾」をしたのであって、一般化されては他の自治体が困ります。国として自治体が行わなければならない事務(教育・福祉・消防など)の財源は国が保障しています。自治体が借金する際も、これまでは国の許可が要りました。変なことをしない限り、破綻しようがなかったのです。また、粉飾しないように監視するために、議会があり、監査委員がいるのです。
国と地方が巨額の借金を抱え「破綻している」ことと、粉飾した夕張問題とは、別です。対処方法も別々です。地方団体の借金が多いので「破綻処理」を考える必要があるというのなら、国家財政の方がひどいのですがね。

地方財政改革の経緯

平成13年
6月14日 地方分権推進委員会「最終報告
6月21日 経済財政諮問会議「骨太の方針」
8月30日 諮問会議で「片山プラン」発表(段階補正・事業費補正見直し、留保財源率検討)
11月2日 諮問会議で片山プランの具体案公表

平成14年
1月 全国総務部長会議で段階補正・事業費補正見直し説明
5月21日 諮問会議で「片山プランⅡ」(税源移譲案)発表
6月21日 諮問会議「骨太の方針2002」(国庫補助負担金・税源移譲・地方交付税の三位一体改革)
7月26日 平成14年度普通交付税額決定(段階補正・事業費補正見直し実施)
8月28日 諮問会議「片山ビジョン」(県分留保財源を平成15年度から5%引き上げ表明)
10月30日 地方分権改革推進会議意見(国庫補助負担金の見直し等)
10月31日 諮問会議での議論(片山大臣の批判)
12月     15年度予算案(一般財源化の芽だし)
3月26日 地方交付税法改正成立(県分留保財源5%引き上げ)
4月 1日 経済財政諮問会議で、小泉総理からハッパがかかる。
5月中旬 地方分権改革推進会議水口試案騒動
5月23日 地方制度調査会意見概要意見
6月18日 小泉総理三位一体改革決断(3年間で4兆円の国庫補助金削減。相当額を基幹税で税源移譲)
6月26日 経済財政諮問会議「骨太の方針2003」(3年間で4兆円の改革) 
7月25日 平成15年度普通交付税額決定(県分留保財源5%引き上げ)
11月18日 諮問会議で総理から「16年度予算で1兆円の補助金削減・縮減や税源の移譲を目指す」との指示
11月28日 経済財政諮問会議で、麻生大臣「交付税改革」を発表
(総額の削減加速、算定方法の大幅簡素化、地方団体の不安解消)
12月10日 16年度分の国庫補助金削減案決定
(児童保護費負担金(公立保育所)などは一般財源化、義務教育費負担金(退職手当等)は「税源移譲予定交付金」に、その他は事務の廃止縮減)
12月18日 平成16年度地方財政対策決定
(一般財源化分は「所得譲与税」で、暫定分は「税源移譲予定交付金」で。交付税総額は1.2兆円減少)
4月26日 麻生大臣「三位一体改革のプラン」を発表
(①所得税から個人住民税への税源移譲(3兆円)の先行決定、②残り3兆円の国庫補助負担金改革、③17年度の一般財源(地方税・地方交付税等)総額を前年度と同水準に)
5月28日 総理「3兆円税源移譲」指示
6月 3日 経済財政諮問会議「骨太の方針2004」決定
(18年度までに3兆円の税源移譲。補助金削減案は地方団体に作ってもらう)
8月19日 全国知事会「補助金削減案」を決定。6団体合意。
8月24日 6団体が総理に「案」を提出。経済財政諮問会議に提出。
9月14日 閣僚と地方団体代表との協議会(その後継続)
11月26日 政府・与党全体像「三位一体の改革について」決定
12月18日 17年度地方財政対策決定(交付税総額は横ばい、臨時財政対策債は1兆円削減。所得譲与税化は7千億円、税源移譲予定特例交付金化は4千億円)
4月28日 「国と地方の協議の場」で、麻生大臣から知事会長へ、残り6,000億円の補助金改革案提出を依頼
5月18日 麻生大臣「地方税財政改革の推進」公表
6月20日 経済財政諮問会議「骨太の方針2005」決定
7月13日 知事会、1兆円の補助金改革案決定
10月 4日 地方6団体代表が経済財政諮問会議に出席
10月12日 国と地方の協議再開
10月17日 各省ゼロ回答
10月26日 中教審答申、1/2の国庫負担金制度は維持するべき。
11月 8日 各省へ目標額を割り当て(合計6,300億円)。各省からは最終的に1,178億円の回答。
11月25日 生活保護協議会打ち切り、厚生労働省案は地方の合意を得られず。
11月30日 政府与党協議会、残る6,000億円の補助金改革を決定。合計3兆円の税源移譲達成。
12月     18年度予算案。税源移譲は6,106億円。16~18年度の総額は3兆94億円。
平成18年
1月 地方6団体が「新地方分権構想検討委員会」を発足
   竹中総務大臣の「地方分権21世紀ビジョン懇談会」発足
5月 8日 地方6団体研究会が、「分権型社会のビジョン(中間報告)」を発表
6月 7日 地方六団体が、地方自治法第263条の3第2項の規定に基づき、内閣と国会に対し「地方分権の推進に関する意見書」を提出。地方6団体代表が経済財政諮問会議に出席
7月 7日 「骨太の方針2006」閣議決定
7月 21日 内閣から意見書に対する回答書
より簡単な年表は、三位一体改革の経緯(簡略版)を、
さらに簡単な数字の表は「三位一体改革の目標と実績」を
簡単な解説は「三位一体改革の基本解説」をご覧ください。
地方団体の主張などは三位一体改革推進ネットをご覧ください。
経済財政諮問会議への提出資料は自治財政局のHPに載せてあります。