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多重債務者対策

月刊「国民生活」10月号は、「行政における多重債務対策の充実を求めて」を特集しています。多重債務者は、近年大きな社会問題になっています。その対策が、政府の仕事となったのです。そして、相談窓口の役割が、地方自治体に求められています。新しい時代の、新しい行政です。
ところで、「国民生活」は、これまで政府では、主に消費者問題と考えられていたようです。近年はNPOや個人情報保護も、国民生活局の仕事となっているようですが。私は、政府・自治体の役割として、もっと広い範囲で生活をとらえるべきだと考えています。生活者支援については、その一端を、「再チャレンジ支援施策に見る行政の変化」月刊『地方財務』(ぎょうせい)2007年8月号に書きました。

新内閣での再チャレンジ

昨日も書きましたが、今回の組閣で「再チャレンジ担当大臣」がなくなりました。今日は、何人かの人から、「失業したんだってね」と声をかけられました。中には、「失業祝をしましょう」という某記者まで。各県からも、「なくなるのですか」との問い合わせもあったようです。大臣の記載からはなくなりましたが、総理から岸田大臣に渡された指示書の所管業務には、はっきりと「再チャレンジ」があり、仕事は従前通り続けます。再チャレンジ室の組織も、そのままです。それぞれの人に、この事情を説明しました。

慶応大学2007秋学期

秋学期:行政学特論Ⅱ「地方自治論」
授業計画
前半は、地方行財政の仕組みを説明します。後半は、地方行政と地方自治体が抱えている課題と、それに対しどのような改革が取り組まれているかを解説します。
地方行政や地方財政といったときには、1,800団体(都道府県、市区町村)の集合体としての地方行政や地方財政と、一つ一つの団体(例えばある市役所)の行政や財政があります。前者はマクロの見方であり、後者はミクロの見方です。前者では国家行財政との対比や関連が議論になり、後者ではその団体のあり方とともに、住民との関係が議論になります。さらに、地方や地域といった場合には、市役所という行政機関の課題だけでなく、市域という地域社会の問題もあります。
第1部 地方行財政の仕組み
1 地方自治の意味と機能
2 市役所の仕事
3 市役所の仕組み
4 住民と自治
5 市の財政
6 地方財政
第2部 課題と改革
7 分権改革
8 財政の課題
9 地方行革
10 地域の課題と政策
授業予定
 9月29日 授業計画の説明、第1章地方自治の意味と機能
10月 6日 第1章続き、第2章市役所の仕事 
10月13日 第2章続き
10月20日 第2章の残り、第3章市役所の仕組み
10月27日(早慶戦で休講。雨天中止の場合も休講)
11月10日(公務のため休講)
11月17日 第3章の残り、第4章住民と自治
11月24日(三田祭で休講)
12月 1日 第5章市の財政
12月 8日 第6章地方財政
12月15日 第6章続き、第7章分権改革
12月22日 第7章続き 
 1月12日 第8章財政の課題
 1月19日 第9章地方行革、第10章地域の課題と政策
配付資料
(レジュメ)
p1~5(9月29日)、p6,7(10月6日)、p8,9(10月13日)、p10(10月20日)、p11~13、「レポート課題」(12月1日)、「レポート課題、選択課題追加」(12月8日)、p16,17(12月15日)、p18(12月22日)、p19~21(1月12日)
(資料)
資1-1~1-5(9月29日)、資2-1~2-7(10月6日)、資p13再、資2-8、資3-1、3-2(10月13日)、資3-3(10月20日)、資5-1~5-4、資6-1~6-8(12月1日)、資7-1~7-4(12月15日)、資8-1~8-7(12月22日)、資8-8~8-13、資9-1~9-6、資10-1~10-3(1月12日)
(参考配布)
拙稿・連載「行政構造改革」9月号(10月6日)、10月号(10月20日)、11月号(11月17日)、12月号(12月8日)、1月号(1月19日)
参考書
その都度、紹介します。
拙著「新地方自治入門-行政の現在と未来」(2003年、時事通信社)が、参考になります。ただし、この本は大学院での授業をもとにしてあり、地方公務員を読者と考えて書きました。すなわち、地方自治について、ある程度の知識があることを前提に書いてあります。授業は、仕組みの解説から始めます。
成績評価
平常点(出席状況)とレポートにより、評価します。出席回数4回以下は、不可。
レポートの課題は、配布済み。提出日は、1月24日、25日。

再び組閣

今日は組閣でした。1か月前にやったばかりなので、関係者は緊張感は少し少なくなっていたようです。前回と同じメンバがーが、官邸に集合しました。控え室に大臣名簿が伝わってきて、多くの方が再任だとわかったときには、集まった各省の幹部からは、ほっとした雰囲気が流れました。新しい方が大臣だと、業務のご進講から始めて、人間関係をつくり・・と、業務は1か月分くらい遅れるのです。官邸での記者会見前の説明も、ほとんどなしで終わったようです。また、今回は皇居での認証式が明日朝になったので、深夜に及ぶこともなく、ありがたかったです。
再チャレンジ支援は、担当大臣は置かれませんでしたが、岸田大臣の所管業務として明示されたので、引き続き取り組むことになりました。

2007.09.24

29日から秋学期が始まるので、準備を続けています。テーマは地方自治なので、話すことには事欠きません。今回も、何をしゃべり、何を切り捨てるかが問題です。自治の仕組みと機能をお話しするため、あらためて勉強し直しています。骨子と内容はすぐにできるのですが、資料の準備が大変です。多くの人の協力を得ています。ありがとうございます。