17日の日経新聞経済教室は、田幡直樹さんの「急がれる資本市場の信頼回復。自主規制の確立・順守を柱に」でした。
・・日本の金融・資本市場は、経営者や公認会計士による有価証券報告書虚偽記載など不祥事が続発し、世界の投資家の日本市場への信頼が大きく揺らいだ。この結果、日本への資金流入は停滞し、ニューヨークやロンドンどころか、香港やシンガポールにも劣後しかねないローカル市場になってしまう。失われた信頼を回復するためには、自主規制ルールの確立、市場参加者の倫理観向上、魅力的な新商品の提供などが必要である・・。
私のHPでは、国家間の争いの変化を、次のように説明しています(「魅力ある国を作る」など)。かつては、それは領土や資源を争う戦争でした。それが、工業製品を作って売ることに変化し、今やそれ以上に、サービスや情報を売る競争になっています。そして金融市場では、お金を呼び込む競争になっています。
また、市場原理の最先端の場である金融・資本市場で、信頼が大きな要素であることも、興味深いことです。社会において信頼が重要な要素であることは、「新地方自治入門」p256で、関係資本として論じました。お金という最もドライな分野でも、信頼が重要なのです。