私の官僚体験を、研究者にお話しする機会があります。忘れていることが多く、覚えていても間違っていることがあります。記憶はええかげんなものだと、つくづく思い知らされます。
「40年間の手帳」も、残して置いてよかったです。でも、肝心なことは手帳には書かれていません。会議や夜の会合は記録されていても、考えたことなどは書かれていないのです。私が載った新聞記事などはスクラップブックに貼り付けてあります。これは棚にあるので、すぐに引き出すことができました。
その時々に書いた覚書や印刷物になったものは、段ボール箱に放り込んでありました。2つあったので、これを引きずり出しました。書斎の奥にあって、その前の本の山をのけないと、たどり着きません。決心して、取り出しました。
開けてみると、いろんなものが出てきました。大学時代のノートや、スクラップブックに貼り付けてない新聞記事や雑誌記事も出てきました。そのほか、大臣秘書官、富山県総務部長、省庁改革本部、再チャレンジ政策担当、総理秘書官時代の資料なども発見。
整理されていないので、何があるか見直すのが大変です。まあ、こんな機会でもないと、永遠に開くことはなかったかもしれません。「あらこんなところに××が」
ところが、あったはずの資料が見つかりません。と思っていると、本棚にファイルボックスが一つ見つかりました。目の前にあったのに。さらに、文房具入れからUSBメモリを探し出しました。ここにも、いろんな文章が残っていました。しかし、探している資料は出てきません。