7月29日の朝日新聞オピニオン欄「「公」立て直すには」、小宮位之・NPO法人八王子つばめ塾理事長の発言から。
・・・経済的に厳しい家庭の小学生から高校生に、無料で教える塾を東京都内で開いています。公民館や企業が無償で貸してくれる会議室を借り、講師もボランティアです。
多くの子が塾に行く現状では、塾に行ける経済状態かどうかで格差が生まれます。そのため、行政が企業やNPOに委託して無料塾を手がける取り組みも進んでいます。そうした活動を否定するものではありませんが、僕たちは、行政からの委託や補助は受けず、必要経費は寄付で賄っています。
行政が取り組むべき、もっと優先順位の高い課題があると考えるからです。本来は、公立学校で学力がつくようにするべきで、塾は行きたければ行くというオプションのはずです。行政が無料塾を手がける余裕があるなら、先生やカウンセラーを増やすなど、公立学校の底上げをして欲しい。公立学校を強化すれば、結果的に、塾や私立校に行けない子どもが一番恩恵を受けるでしょう・・・